女子3人によるバンドとして、とか、ギター・バンドとして、といったエクスキューズを一切必要としない、最高のロック・アルバムである。鮮烈なコンビネーションを伝えるサウンドがあり、冒険を恐れずガツガツと我が道を開拓するメロディとアレンジがあり、するすると耳から滑り込んで音楽の瞬間的な感動を胸の内に留まらせる歌詞がある。
いきなり松岡彩(B)のベースラインが猛り狂うオープニング“僕、実は”のみ吉川美冴貴(Dr)が作詞を担当し、既発曲含めた他のナンバーは宮崎朝子(Vo・G)が手掛けている。敢えて大きな抑揚を控え、玄妙な動きのメロディによって一人物思いに耽る時間をありありと伝える“恋愛休暇”や“昼夜逆転”が素晴らしい。孤独な心象を、リスナーの胸の内にそっくりそのまま移し替える魔法だ。また、“ともだち”や“さよならの季節”(ギターリフが天才的)は、全ての学生/卒業生必聴。君の時代にこんなバンドがいて、良かったな。(小池宏和)