『歓声前夜』が過去最高のセールスを記録し、14年目のインディーズバンド
SUPER BEAVERは、今最高の上昇気流の中にある。そんな中、ドラマ『僕らは奇跡でできている』の主題歌として書き下ろされたのが、この“予感”である。ドラマの内容に寄り添いながらも、現在のビーバーのモードを、これほどビビッドに表している楽曲もないと思う。アップテンポで力強い足取りそのもののようなリズムは、他の誰でもなく自分の心が指し示す方向へ進んで行けと後押しするようで、自らの未来を自らの不安や疑心で曇らせなたくない──そんなピュアな思いが、サウンドと歌に溢れている。キラキラと輝くようなギターサウンドはまさに「予感」の音だ。カップリングの“まごころ”で描く《誰かではなくて あなたたちではなくて/産まれた時からあなたで自分》という歌詞も、“予感”とは別のベクトルからではあるが、自分自身、あなた自身の思うところこそが大切なのだというストレートなメッセージであり、常にリスナー一人ひとりを感じながら歌を紡いできたビーバーならではの説得力に満ちている。(杉浦美恵)