言葉に選ばれる歌、歌に選ばれる真実

RADWIMPS『狭心症』
2011年02月09日発売
SINGLE
RADWIMPS 狭心症
歌詞もメロディもアレンジも、特に『アルトコロニーの定理』と比べると一気にシンプルで平易になった『携帯電話』『マニフェスト』の2枚のシングルは、万人向けでキャッチーなものになったというより、わかりやす過ぎるが故の突き抜けたヤバさが匂っていた。「わかりやす過ぎてヤバい」。その感覚はファン以外には伝わりにくいし、それをビンビン感じ取っているファンも本人から語られる言葉も無いだけに、より深い真意を知りたくてモヤモヤしながら受け取ったところがあると思う。『DADA』、『狭心症』という次の展開では、その真意が完全に露になった。“狭心症”は特に決定的な1曲だ。

今のラッドは、言葉を選んで歌を作っていない。この世でまだ誰も歌っていない、彼らが歌うために残されていたテーマを運命の1曲としてこの世に取りだす。そのとき、リスクを計算して言葉を選ぶことなどできない。その楽曲を生めないことが最大のリスク。そんな覚悟の下に歌われたこの曲は平易な言葉とメロディとアレンジなのに、現代に価値観のテロを仕掛ける、ヤバさ剥き出しの危険物のような音楽になっている。(古河晋)
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