そして、ついに彼らの陽性の部分が全開となった曲が誕生した。シングル表題曲は「カルピスウォーター」CM曲で、海辺のシチュエーションにピッタリというサマーアンセム。夏の恋のスピード感をキレの良い言葉でつづった歌世界は、ポップスメイカーとしての光村の才能が爆発している感じだ。一方、楽曲を支えるのは現在の彼ららしい演奏であり、骨太なリズムがU2やコールドプレイの楽曲にも通じる奥行きを実現している。
2曲目のギタリスト古村大介の初作詞作曲は、独特のキッチュさとポップさが共存する仕上がり。光と闇が交錯し、万華鏡のように広がっていく――そんな動的な音世界が彼らの魅力だ。(神谷弘一)
