バンドやアーティストがセルフタイトル作を作ったときにはいつも特別な感慨を覚えるものだが、アヴリル・ラヴィーンの場合もまさに新たな人生をスタートさせたこの時期にぴったりのタイミングだ。何と言っても今作でプロデューサー/コラボレイターを務めたニッケルバックのチャド・クルーガーと結婚という大ニュースがあり、常にその時々の正直な自分を映し出す作品を作ってきたアヴリルだけに、今作の充実ぶりは半端じゃない。先行シングル〝ロックンロール?が象徴する100%アヴリルなアンセムに加えて、問答無用の夫婦デュエット曲、マリリン・マンソンのヴォーカルが不気味に響くヘヴィなナンバー、日本語が飛び出すエレクトロ・ポップなど、新鮮な驚きを与えてくれる曲も満載だ。ときに過去を歌ったなんだか意味深な歌詞が出てくるのにもどきどきする。デビューから11年、上昇気流に乗り続ける彼女のパワーに恐れ入るばかりだ。日本盤ボーナス・トラックには映画『ワンピース フィルム ゼット』の主題歌になった〝バッド・レピュテーション?と〝ハウ・ユー・リマインド・ミー?(ニッケルバックのカヴァー!)も収録。(網田有紀子)