ダブルタイアップの両A面シングルには、彼女のアーティストとしてのスタンスが色濃く反映された。“菫”はくるりの岸田繁とタッグを組み制作されたバラード。ピアノとバンドサウンドで穏やかに幕を開けると、中盤…
幼馴染のMC・RYO-ZとILMARI、そして最年少メンバーでありながらトラックメイカーとしてグループの屋台骨を支え続けてきたFUMIYAの新体制で、この4月から5ヶ月連続リリースという再始動スタートダッシュを繰り広げ…
壮大なストーリーを敷いて構築されたコンセプトアルバム『EYES』とは打って変わり、この最新作はWONKの音楽が生々しい息遣いをもって生活に溶け込んでゆくようなアルバムだ。穏やかさの中に新たな決意を迸らせるフ…
吉岡聖恵ソロ第2弾シングルにして、自身初のTVアニメオープニングテーマとなる“凸凹”は、かねてから親交の深い長屋晴子(緑黄色社会)の作詞作曲による楽曲。数奇な運命とそこに息づく無垢な感情を、アクロバテ…
デジタルシングルとしてリリースされた、『Perfake Perfect』以来1年4ヶ月ぶりとなる新曲“竜巻いて鮮脳”。バンド初期を彷彿とさせる漢字かな交じりのタイトル以上に、TK/345/ピエール中野が歌と音で斬り合いな…
冴えない境遇を描いたとしてもロマンチックな物語を浮き彫りにできる底力があり、切ないトーンのメロディにも乾いたフィーリングがあるこのバンドの音楽は、メソメソした悲観主義を瞬時に粉砕する熱量の塊だ。メン…
各地の春フェスで、既にやりまくっている、東京スカパラダイスオーケストラのホーン4人が参加した、キュウソ1年4ヶ月ぶりの新曲。僕は5月7日に大阪の「OTODAMA'22」で観ました。スカパラの4人の代わりに、フェス主…
え、『KTEP』? 前作にあたる『KTEP3』がリリースされたのは2012年、当然まだインディーズで活動していた時代だ。でも、移籍→『DON’T STOP THE MUSIC』→『ACTION!』という文脈の中で考えると、今これをやる理由…
ドラマ『やんごとなき一族』の主題歌として書き下ろした “Walkin’ In My Lane”は、弾けるようなビートと、伸びやかなmiletの歌声が耳にまっすぐ飛び込んでくるキャッチーなポップソング。聴く者を大きく包み込…
昨年のメンバー脱退を経て、今年は逹瑯(Vo)が初のソロ活動を開始、ミヤ(G)はDIR EN GREYの京らと結成したPetit Brabanconでリリースを行うなど、新たな挑戦が続いたMUCC。常に刺激を求めている彼らが、新体制…
2019年の1stアルバム『Version』は、「もっと売れるべきでしょ」と思いながら愛聴した。現代ポップミュージックの緻密なサウンドデザインやグルーヴ感を踏襲して楽曲を構築しつつ、そんな音の時代性を伸び伸びとか…
フィジカルの音源作品としては、『Pale Blue』以来約11ヶ月ぶり。米津玄師のニューシングル『M八七』が、5月にリリースされた。周知の通り、表題曲は映画『シン・ウルトラマン』の主題歌として書き下ろされた新曲…
デビュー15周年イヤーを締めくくるニューアルバムのタイトルは、ストレートに『Anniversary』。自分たちで自分たちを祝し、多幸感を振りまいているようだ。冒頭の“Spark joy”“Happy”という曲名からも、彼らの…
ラブソングの書き手としてあいみょんがとても信頼できるのは、恋の甘さや柔らかさだけではなく苦さや硬さも、居心地のよさや気持ちよさだけでなく危なっかしさや痛々しさも、常にちゃんと描くからだ。というか、ど…
昨年11月にリリースした1stシングル『Gifted.』は各種音楽チャートを席巻し、その圧倒的なパフォーマンスは日本のダンスボーカルシーンに強烈な新風を巻き起こした。そして待望の2ndシングルがこの『Bye-Good-Bye…
ザクザク刻まれるギターリフの推進力が光る表題曲は、2回目、3回目とサビを繰り返す度に尻上がりに音圧が増していく一方で、アウトロ無しに唐突に終わるストレンジな構成が実にキャッチー。12ヶ月連続リリースの第…
華やかなオーケストレーションと派手なバンドアンサンブルに竹中雄大の《振り返る余裕はない/泥だらけの日々よ》という第二章の開幕を高らかに宣言するメッセージを乗せた“Okey dokey!!”からスタートする、1年…
ソロデビュー20周年を迎えたYUKIの、アニバーサリーイヤー第1弾を飾るEP。アニメ『ダンス・ダンス・ダンスール』のオープニングテーマ“鳴り響く限り”を皮切りに、“パレードが続くなら”“ハンサムなピルエット…
7月27日リリースの約4年ぶりのニューアルバム『PLASMA』に先駆けて配信された、Perfume初のNHK『みんなのうた』放送曲“さよならプラスティックワールド”。生っぽいドラムの音色&リズムアレンジとピアノの涼やか…
鎧を纏うことが強さではないと映秀。は知っている。聴き手を馬鹿にするようにゴテゴテの蛍光塗料で正しさを塗りつける表現がポップスとは呼べないことも。その名の通り、この4曲入りのEPには鎧を脱ぎ捨てた映秀。…
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