BiSH/横浜アリーナ

BiSH/横浜アリーナ

●セットリスト
01 BiSH- 星が瞬く夜に-
02 ヒーローワナビー
03 PAiNT it BLACK
04 HiDE the BLUE
05 SCHOOLYARD
06 社会のルール
07 オーケストラ
08 Life is beautiful
09 GiANT KilLLERS
10 MONSTERS
11 OTNK
12 My landscape
13 SMACK baby SMACK
14 生きててよかったというのなら
15 JAM
16 ウォント
17 ファーストキッチンライフ
18 スパーク
19 プロミスザスター
20 DA DANCE!!
21 beautifulさ
(アンコール)
EN01 ALL YOU NEED IS LOVE


グループ史上、最大規模の会場・横浜アリーナで行われたワンマンライブ。チケットは即日完売し、1万2千人の清掃員(ファンの愛称)で隅々まで埋まっていた空間を、早速沸かせたのが、ハリウッド映画風のドラマチックなVTRだった。「孤高のドラゴン セントチヒロ・チッチ」、「完全無欠のD型ロボット アユニ・D」、「鋼鉄メガネ ハシヤスメ・アツコ」、「酒灼けハスキーボイス アイナ・ジ・エンド」、「狼家族 リンリン」、「三代目は物書き モモコグミカンパニー」――華々しいメンバー紹介を経て、ついに6人が登場。“BiSH-星が瞬く夜に-”がスタートした。赤と青を基調とした衣装を激しく揺らしながら踊り、歌声を響かせるメンバーたちの熱いエネルギーが、生々しく伝わってくるオープニングであった。

BiSH/横浜アリーナ

序盤からお馴染みの代表曲の数々が怒涛の勢いで届けられた他、新曲の“HiDE the BLUE”や“Life is beautiful”も初披露され、13曲目“SMACK baby SMACK”の後に迎えた少し長めのインターバル。「オープニング映像観た? あんなの全部嘘! 私のメガネはただのセラミック! 私は鋼鉄メガネでもコント担当でもない。命の大切さを伝えに来た『命の伝道師』なの!」というハシヤスメの唐突過ぎる発言を聞いたメンバーたちの冷めた表情が大型ビジョンに映し出され、清掃員は大爆笑していた。その後、「余命があと数秒」だというハシヤスメが倒れて、スクリーン上に浮かび上がった「コント『ハシヤスメ死す編』」という文字。そして、“生きててよかったというのなら”がスタート……というシュール極まりない展開は、個性的なメンバー揃いのBiSHの魅力を改めて強く実感させてくれた。

BiSH/横浜アリーナ

和やかなMCタイムを時折挟みつつも、6人が歌い始めると、一気に各曲の世界が豊かにステージ上に描かれていった様は、「BiSHはアリーナ会場も似合うグループに成長したのだな」ということを鮮やかに示していた。多彩なナンバーが連発された中、“プロミスザスター”が、とても素敵だったことが、ありありと思い出される。6人が親指を歯で噛み千切る動作をして、腕を激しく振りながら大きな星を描く振り付けの凛々しさ、星空へと突き抜けていきそうなくらいの凄みを湛えていたアイナの歌声は、あの場にいたあらゆる人々の胸に鮮烈な印象を残したのではないだろうか。そして、本編は“beautifulさ”で締めくくられた。飛び跳ねながら左右の手の人差し指を頭上で突き上げる振り付け・通称「とげとげダンス」をスタンド席の奥の方にいる清掃員も一緒に踊っている様を見ながら、メンバーたちが実に嬉しそうにしていたのが忘れられない。思わず真似したくなる振り付け(アイナが手掛けている)を盛り込むことによって、圧倒的な一体感を生み出すことができるBiSHの恐るべきパワーを再確認させられる曲だった。

BiSH/横浜アリーナ
BiSH/横浜アリーナ

「ここに立てたことやBiSHでいることで、私の人生は本当に面白くなってます。恩返しにはならないかもしれませんが、みなさんの人生を豊かで面白くするので、これからもBiSHについてきてください!」(アユニ・D)。「チッチがメジャーデビューの時に『東京ドームでライブしたい』って言ったんですけど、それも夢の夢じゃなくなってきた気がするんで、もっともっと大きいところでまた会いましょう!」(リンリン)。「私はやりたいことや立ちたい場所がいっぱいあるんですよ。正直、そこに立つまでまだ死ねないって思ってて(笑)。これからもBiSHと一緒に成長していって、大きい場所を目指して行けたらいいなって思っております!」(ハシヤスメ)。「今日は1万2千人の清掃員と同じ空気が吸えて、本当に今、BiSHはパワーを持ってると思います。でも、まだまだこれからが力の見せどころだと思います。みなさんを全員打ち負かすくらい、もっと強くなっていくので、見ていてください!」(モモコ)。

BiSH/横浜アリーナ

「楽しい1日でしたか? 聴きたい曲は聴けましたか? こんなに多くの人が一緒に振り付けを踊ってくれたり、口ずさんでくれたりするって、正直、思ってませんでした。もっと精進しようと思います!」(アイナ)。「大好きな人が増えていくこの人生が、すごく楽しいです。このワンマン、『TO THE END』なんていうタイトルがついてるけど、私たちはここが終わりじゃなくて、ここからがBiSHだと思ってます。明日からもぶちかましてくので、よろしく!」(チッチ)――「横浜アリーナを通過点とすることができて」と言うつもりが、「素通りすることができて」と言ってしまい、リンリンが爆笑を起こしたりもしていたアンコールでの各々のMCは、心温まるものであったと同時に感動的だった。そして、ラストに披露されたのは“ALL YOU NEED IS LOVE”。1万2千人の清掃員が溢れる想いを分かち合いながら肩を組み、左右に激しく揺れている様が、壮観だった。あの風景はメンバーたちの今後の活動への自信に繋がったのではないだろうか。

BiSH/横浜アリーナ
BiSH/横浜アリーナ

名残り惜しそうに何度もあらゆるエリアの人々に手を振った後、「We are BiSH!」という力強い声を響かせてステージから去って行った6人。彼女たちを見送った拍手と歓声は、途轍もなく大きかった。横浜アリーナという大舞台を経験したことは、メンバーたちも言っていた通り、意義深い通過点となり、さらに刺激的な何かへと向かうための新しいスタートラインとなるのだろう。勢いに乗っているグループならではの清々しいエネルギーが全篇に漲っていたライブであった。(田中大)
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