現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』12月号に秋山黄色が登場!ゴッホとかモーツァルトにもアンチいるじゃないですか。そういうもんじゃないですか、世界って。低評価が一個もないYouTubeの動画なんて、マジでひとつもないと思う
表現者としての「核」を、自ら語る
アルバム『FIZZY POP SYNDROME』の本当の意味、そして続く新曲“ナイトダンサー”
インタビュー=山崎洋一郎 撮影=ヤン・ブース
「今、バイラルチャートでバズりまくりの若手アーティスト!」といういかにもなカテゴリーとは明らかに違うところで、だがそれ以上の角度の鋭さと意味の深さによって新時代にグッサリと刺さっている25歳の新世代アーティスト、それが秋山黄色だ。
ま、そんなことを今さら言う必要すらないほどに彼の存在感や知名度はもはやお茶の間レベルでも浸透しつつあって、今回の新曲“ナイトダンサー”もボートレースのCMタイアップ曲としてあちこちでガンガン流れていて、焦燥感と勇気が混じり合いながら迸るような効力高めのポップはすぐにもう「黄色だ」とわかるシグネチャー感がある。
このまま勢いに乗って次世代のオルタナヒーローへと登りつめていく可能性は十分すぎるほどにあるのだが、その前に、どうしてもやっておきたいことがあった。それは「表現者・秋山黄色の核は何か?」ということを解明することだ。実は、秋山黄色の表現者としての核、本質、エレメントは2ndアルバムである前作『FIZZY POP SYNDROME』に、すべて投射されている。このアルバムを正しく体内に入れれば、黄色の世界が、黄色から見た世界が、黄色がこれから描こうとしている世界が、見えるようになる。
それほど重要な意味を持つ『FIZZY POP SYNDROME』について、もう一度あらためて語り合った。(山崎洋一郎)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2021年12月号より抜粋)