【JAPAN最新号】これがくるりの「今」と「歴史」――「京都音楽博覧会2021」を観た!

【JAPAN最新号】これがくるりの「今」と「歴史」――「京都音楽博覧会2021」を観た!
現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』12月号にくるり「京都音楽博覧会2021」のレポートを掲載!

これがくるりの「今」と「歴史」――「京都音楽博覧会2021」を観た!

文=天野史彬 撮影=井上嘉和


音が色とりどりに溢れていた。楽器の音も、歌も、人の声も。時折、聞こえてくる蝉の声や風の音、空調の音すらも愛おしく、この世界を彩る色彩のように感じられた。音そのものに鋭敏な感受性を持つ音楽家のライブに行くと、ステージの上で鳴らされる音だけでなく、その場にいる自分の衣擦れの音や足音なんかですら特別に感じられるものだが、そういうことが、オンライン配信を通しても起こっていた。10月2日に開催された、くるり主催イベント「京都音楽博覧会2021」である。2007年より梅小路公園にて開催されてきた恒例イベントだが、コロナの影響によりライブハウス「拾得」からのオンライン開催となった去年に引き続き、今年も無観客でのオンライン開催となった。今年の舞台はくるりの母校、立命館大学である。

改めて、くるりというバンドの底知れなさを実感すると共に、音楽という芸術の豊かさ、自由さを体感できる音博だった。今年は二部構成で行われた。くるりのふたりによる直筆のメッセージが映し出されたオープニング映像に続き始まった第一部は、今年リリースされたアルバム『天才の愛』を立命館大学衣笠キャンパス内「以学館」のステージにて曲順通りに全曲演奏する特別編成ライブ。そして第二部は「学生会館」ステージにて、今年のツアーやフジロックでも見せてきたストロングスタイルなロックンロールバンド・くるりのライブ。第一部と第二部の間には、くるりが在籍したサークル「ロックコミューン」の部室など、キャンパス内で昔を振り返ってトークをする映像もあって、くるりの「今」と「歴史」を横断的に視覚化する意味合いも持つ音博だったのではないかと思う。(以下、本誌記事に続く)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2021年12月号より抜粋)



【JAPAN最新号】これがくるりの「今」と「歴史」――「京都音楽博覧会2021」を観た! - 『ROCKIN’ON JAPAN』2021年12月号『ROCKIN’ON JAPAN』2021年12月号
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