フラカン圭介と私

フラカン圭介と私

私は、フラワーカンパニーズの鈴木圭介に、

サムい! こいつ、サムいわ!!

と、思われている。


こないだの土日、恵比寿リキッドルームの2日目。
後半のMCで、調子にのってしゃべっていた圭介、
話の中で「うざい」という言葉を使ったんだけど、その直後に、
「あ! 俺、今、『うざい』って言っちゃった! うわー!!」
と、後悔していた。
若者言葉を使うのが、とにかくイヤだそうです。

「うざい」ってそんなにイヤかなあ。と思ったが、まあ、わからなくもない。
そういえば、大昔ロッキング・オン・ジャパンで、
トータス松本(「ガッツだぜ!!」直前の頃)と甲本ヒロト
(ブルーハーツ解散直前の頃)に対談してもらった時、
「流行語が使えない」という話で意気投合していた。

「飲み屋で学生がとんねるずのギャグで盛り上がってるのとか、
もう耐えられへんねん」
「ああ、ああ! 『そこまで言う? あんたが言う!』とかな」
「そうそうそう!」

と。
それと同じですね。

で、ライブが終わって、楽屋にあいさつに行って、「じゃあ帰るね」と
言ったら、圭介が「あ、おつかれです。ありがとう」と、手を差し出してきた。
握手? このコミュニケーション嫌いな男が。珍しい。
と思いつつ手を握ったんだけど、その時に、つい、やってしまったのです。

普通に握手したあと、手のひらをひっくり返して、
上向きでもう一度握手する

という動作を。
そう、二度目の握手は、あの、アームレスリングの形です。

そんなことやってんの?
あんたヒップホップの人? サムい!

と思われても一切反論できませんが、
これ、十数年前、日常的にクラブに遊びに行くようになってから、
ついてしまった習慣なのです。
ヒップホップとかハウスとかに関係なく、クラブで遊んでる人って、
なんかやたら握手するのね。曽我部くんとかもそうだけど。
で、みんな、普通に握手→手のひらをひっくり返して上向きに握手、
の、2アクションなのね、必ず。

僕も最初は「ええっ!?」「何これ?」と思ったが、あまりにも
みんなそうなので、じきに慣れて、そしてなじんでしまった。
そうなってから十数年が経過した。
で、クラブとかにまあったく縁のない鈴木圭介さんに対して、
つい、やってしまったのだ。
グレートならまだしも。

圭介、なんとも言えない顔をした。
その瞬間、「あっしまった! やってもうた!!」と気づいたものの、
もう取り返しがつかず、逃げるように帰途についた私だったのでした。

そして、その夜、布団の中で、
「うわあ、やってもうたあ。
あいつ絶対、『兵庫、サムぅ』って思ってるぅー」
と、身もだえしたのでした。

写真はセールス好調の最新シングル、「元少年の歌」のフライヤー。
竹安の形だけ中途半端で、そこがいかにも竹安っぽくて素敵です。
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