愛されているという実感に満ち溢れていた、SUPER BEAVERの富士急・コニファーフォレストでの2日間。あの日の感動をもう一度JAPANで!

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SUPER BEAVERは、この日のライブはどんな人が観に来ているのか、1本1本常に向き合い考えているバンドだ。ライブに足を運んでくれた人が聴きたい曲こそが自分たちのやりたい曲だと位置付けているようにも思う。そして、これまでのアリーナツアーのようなキャパの大きなライブからは、初めてビーバーのライブを観た人も楽しめるように、という想いを強く感じ取っていた。

去年のアリーナツアーの初日、横浜アリーナで序盤に演奏されたのが“361°”だった。しかし、残りの7公演の中で“361°”がもう一度演奏されることはなく、代わりに“証明”が選曲された。のちに放送されたWOWOWのドキュメンタリー番組でわかるのだが、観客のリアクションを見て、“361°”に歓喜する人がいたのもわかりつつ、曲にピンと来ていない人、ついていけていない人が多くいると判断して、セットリストが変更になったことが明かされていた。

最初に書いた通り、ライブに足を運んでくれる人に対してとことん誠実なバンドだから、その判断を下したのはとてもビーバーらしいし正しい選択だったとも思うが、“361°”を大切にしているファンの想いをSNSで目にして、なんともいえない感情にもなった。きっと4人も同じ気持ちだったのではないかと思う。

そして、7月22・23日の2日間、富士急ハイランド・コニファーフォレストで開催された自身最大規模の野外ワンマンライブ。その開幕に選ばれた曲は“361°”だった。そのほかにも、“らしさ”や“嬉しい涙”など、ライブハウスでは最近でも演奏されているけれど、セトリに頻繁には入らないような曲も選ばれていた。そういった曲たちが鳴らされた瞬間に、飛び跳ねて歓んだり、隣の人と驚いたように目を見合わせていたりした人たちの姿が私は忘れられない。

開演前には、「ラクダランド」というメンバーそれぞれがこだわって準備に携わった飲食・アミューズメントブースが並ぶエリアが用意されていて、夏フェスさながらの規模感なのに、どのブースを見てもビーバー、参加者もビーバーのファンだらけ、というこれまた感慨深い光景が広がっていた。

こんなにもたくさんの人に深く愛されるバンドになったということに誇りを持って、ライブだけでなく会場全体をもってして一人ひとりの「あなた」に感謝を伝えてくれた、自信に満ち溢れていた2日間だった。

コニファーフォレストでのライブの全貌は、現在発売中の『ROCKIN’ON JAPAN』10月号でぜひ確かめほしい。(有本早季)

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