クリープハイプ、ニューアルバム全曲カウントダウンレビュー! その2:エロ

クリープハイプ、ニューアルバム全曲カウントダウンレビュー! その2:エロ

12月3日、クリープハイプのニューアルバム『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』発売。リリースまで、このブログで毎日1曲ずつ、レビューをしていきます。

リリースまで11日、2曲目は“エロ”です。


■ものすごい苦労したから、緊張するんですよね、この曲のイントロ聴くと(尾崎世界観)

7月にリリースされたシングルの1曲。クリープハイプの描く夏はせつない。“ラブホテル”もそうだし、この”エロ”もそう。一瞬で過ぎ去っていく出会いと別れ。尾崎は夏という季節をどういうふうに感じているのか、インタヴューで訊いたことがある。そのとき彼はこう言っていた。

「後悔しないようにっていうことを、夏になると歌いたくなるんでしょうね。自分が後悔したくないから 。
夏フェスとか出ても、本当にそう思うんですよ。何か1回だけの関係というか……」

後悔と焦りの季節。それが尾崎世界観にとっての夏だ。この“エロ”に歌われているのも、そんな夏の一瞬、なのだが、それがこうしてアルバムの2曲目になると、まるで違う意味合いに聞こえてくる。終盤のリフレイン《今日は明日昨日になる》とはまさに、昨日のレビューでも書いた「変わっていくこと」そのものだからだ。まるで1曲目”2LDK”に込めたものを引き継ぐように、シングルとして作られたこの曲がアルバムのストーリーに寄り添っていく。

具体的に核心を突かないまま進んでいく歌詞、小川幸慈のギターリフ、小泉拓の構築的なリズムパターンとそれとは対照的に丸みのあるメロディ、シングルのときは気づかなかったが、この曲はクリープハイプにとって相当冒険的な構造をもっている。そう、彼らはいつの間にか変わっていたのだ。



明日は3曲目”ボーイズENDガールズ“について書きます。
これまでのレビューはこちら。

1. 2LDK
http://ro69.jp/blog/ogawa/113951
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