きのこ帝国、ツアー・ファイナル終了。

きのこ帝国、ツアー・ファイナル終了。

過去の作品群とははっきり異なる性格の作品となった『猫とアレルギー』を引っさげ、ここまで8ヶ所をまわってきたワンマンツアーの最終公演。

彼女達が今日のライヴをもって証明したのは、『猫とアレルギー』が気まぐれな変化球でも番外編でもなく、確たる決意によって産み落とされたバンド再誕の1枚であったということだった。アンコール含め約2時間の中でさえ、バンドの演奏は、歌声は、ドラスティックに変わっていった。

しかも、その変化は、かつてのバンドを愛するファンにとっても、必ずしも拒否反応を起こすものではなかったのではないかと思う。それは、彼女達自身が、彼女達の現在に対して完全に肯定的だからだ。現在地に辿り着いたことへの喜びが、全身から、放つ全ての音から、迸っているからである。現に今日、どこまでも清々しくバンドが示す「YES」に対して、突き付けられたのは「NO」ではなく、満員御礼の客席からの祝福の拍手と歓声だった。詳しくは、追ってライヴレポートで。(長瀬昇)
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