【全アルバムレビュー:エレファントカシマシ】14th『俺の道』

【全アルバムレビュー:エレファントカシマシ】14th『俺の道』 - 『俺の道』2003年7月16日発売『俺の道』2003年7月16日発売

バンド=生命

『DEAD OR ALIVE』でバンド路線に回帰したエレファントカシマシが、「やっぱり、これが俺の道!」と念押ししたような、力強い今作。マグマが噴き出るような1曲目の“生命賛歌”から、再びバンドとしての台地が築かれていったのだと思う。

今作がリリースされた2003年、彼らは「BATTLE ON FRIDAY」という対バンイベントを行っていた。BRAHMANやsyrup 16g、THE BACK HORNなどとぶつかり合い、化学変化で燃え上がったところも大きいだろう。それと同時に、客観的に自分たちを捉えることもできたのかもしれない。

“覚醒(オマエに言った)”の《三十七なり。オレの青春は終わったけれど/明日もあさってもオレはやって行くから》という歌詞が、当時は少しショックだったけれど、私自身が37歳になって聴いたら、希望を感じた。この後に世に放たれた、多くの人を包み込み、背中を押す名曲の数々は、今を受け入れ、「生きていく」腹を括った今作が契機になったように思う。(高橋美穂)

収録曲:
1.生命賛歌
2.俺の道
3.ハロー人生!!
4.どこへ?
5.季節はずれの男
6.勉強オレ
7.ラスト・ゲーム
8.覚醒(オマエに言った)
9.ろくでなし
10.オレの中の宇宙
11.ロック屋(五月雨東京)

※『ROCKIN'ON JAPAN』2016年1月号より転載

過去のレビューはエレファントカシマシのアーティストページをご確認下さい。
http://ro69.jp/artist/2218

次の更新は2017年3月16日(木)7:00です。(毎日7:00、19:00公開予定)
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