「『アイ・ラブ・ユー』と関わらないアートという考え方に興味を惹かれていたんだよ。そこで私の出した答えは、自分の歌から一人称単数と二人称単数を一切排除することだった」
この人ほど多面的なイメージを持つアーティストはいない。グラマラスなお化粧バッチリのロキシー・ミュージックでキャリアをスタートさせ、ソロ転向後ポップなスタンスを聴かせたかと思うとアンビエント・ミュージック(環境音楽)をクリエイトしたり現代音楽作家たちと共鳴したレーベルを作ったりもする。そしてその名を大きく高めたのが、U2やトーキング・ヘッズらのプロデュース・ワークだった。近年はソロやコラボ、実験作をコンスタントに発表し、旺盛なクリエイティビティにまったく陰りはない。
そんな人だけに認知の状況でまったく違ったイーノ像を持つ人がいるだろうし、もしかしたら掴み所がないまま、どこに落ち着かせていいのかわからないという人も多いかも。おまけに自作品はもちろん、コラボやプロジェクトなど、幾つもの計画や制作が常に同時進行している人だけに「謎の人」感は強い。そんなイーノ像を鮮明にするのに、このインタビューはとても有用だ。なんせ、あのイーノがロキシーや自作、コラボ作についてストレートにコメントしているのだから永久保存としておかなければならない。(大鷹俊一)
<コンテンツ紹介>
★究極のディスコグラフィーを自身で解説したインタビュー!
★イーノ責任監修「アンビエント・ミュージック講座」
★究極の10枚、徹底レビュー
★ブライン・イーノとは何者か――破壊と創造から生まれるもうひとつのポップミュージック史
★破格の知性が生み出した音楽イノベーションのすべて「音楽IT革命」
ブライアン・イーノの特集は、現在発売中の『ロッキング・オン』2月号に掲載。
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