サミー・ヘイガー来日決定! ヴァン・ヘイレンの名曲オンパレードの超強カツアーを見逃すな!

サミー・ヘイガー来日決定!  ヴァン・ヘイレンの名曲オンパレードの超強カツアーを見逃すな! - rockin'on 2024年8月号 中面rockin'on 2024年8月号 中面

さまざまなアーティストの来日公演決定の報が届いている今日この頃、コロナ禍の余波もすっかり解消された感があるが、この9月、あのサミー・ヘイガーも日本への帰還を果たすことになる。

これは7月13日にアメリカで開幕する大規模なツアーの一環として実現するものだが、そこに『THE BEST OF ALL WORLDS』というタイトルが掲げられている点に注目したい。これは明らかに2004年に発売されたヴァン・ヘイレンのベストアルバム『THEBEST OF BOTH WORLDS』の表題をもじったもの。同じ年にサミーは彼らのサマーツアーに参加。結果的にはその際の復帰が彼にとってのヴァン・ヘイレンでの活動を締め括るものとなった。

それから20年を経て実施される今回のツアーでは、そのヴァン・ヘイレンの楽曲を中心としながら、半世紀を超える彼自身の活動歴を彩ってきた楽曲たちが披露されることが予告されている。しかも彼と共にステージに立つのは、同バンドでの盟友であるマイケル・アンソニーをはじめ、ジョー・サトリアーニ、ジェイソン・ボーナムという顔ぶれ。ジョーはチキンフット、ジェイソンはザ・サークルでもサミーと活動を共にしてきたし、マイケルもその両方に名を連ねてきただけに、違和感や唐突さは微塵もない。豪華さの前に必然性がちゃんとあるのだ。

ヴァン・ヘイレンの歴史においては、当然ながら前任者のデイヴ・リー・ロスと比較されがちな立場にあったサミーだが、楽曲重視の姿勢を強めながら普遍的な魅力を増しつつあった当時の方向性にびったりと合致したのが、先輩格にあたる彼だった。実際、彼の在籍期に発表された『5150』、『OU812』、『F@U#C%K』、そして『バランス』という4枚のオリジナル作品は、すべて全米アルバムチャートで首位を獲得。爆発的な人気を誇りながらもNo.1には緑のなかったデイヴ期(あの『1984」ですらマイケル・ジャクソンに阻まれて2位止まりだったのだ!)には手の届かなかった快挙も成し遂げている。

今回のツアーはサミー自身にとっては「20年前の夏の続編」でもあるのかもしれないが、世界がエディ・ヴァン・ヘイレンを失ってから4年が経過しようとしている今、そこには別の意味も伴っているはずだといえる。とはいえもちろん、その場にしんみりとした空気など似合うはずもない。リスペクトに満ちた巨人たちによる饗宴を、純粋に楽しみにしていたいところである。(増田勇一)



サミー・ヘイガーの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』8月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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