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    ロッキング・オン最新号『60年代ロックアルバム特集』あとがき

    ロッキング・オン最新号『60年代ロックアルバム特集』あとがき
    60年代には僕はまだ幼稚園児だったので、60年代のロックのリアルタイムのリスナーではない。
    ではいわゆる後追い世代かといえばそうでもなくて、長い間、ディランもビーチ・ボーイズもジミヘンもヤードバーズも、ビートルズさえもまったく聴こうともしなかった。古臭く感じて興味を持てなかった。
    なぜかといえば、僕がロックを聞き始めたのは小学生の高学年になった70年代で、70年代のロックが凄かったからだ。
    リアルタイムで展開する70年代のツェッペリンやフロイドやボウイやストーンズやピストルズがとにかく凄すぎて、60年代を振り返る暇がなかったのである。
    僕が初めてちゃんとビートルズを聴いたのは80年にジョン・レノンが銃撃されて亡くなったとき。
    赤盤、青盤と呼ばれる2枚のベストアルバムを聴いて「70年代のジョンのソロアルバムのほうが全然好きだな」と思ったぐらいだった。
    もちろんその後に60年代のロックの名盤の数々に没頭する時期をそれなりに迎えるわけだが、それでもいまだに60年代のロックは僕にとって「自分のものにならないもどかしさ」のようなものが付きまとう。
    それはずっと続くんだろうな。(山崎洋一郎)
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