終わりなき挑戦

ナイン・インチ・ネイルズ『アッド・ヴァイオレンス』

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ナイン・インチ・ネイルズ アッド・ヴァイオレンス
デイヴ・グロール、ジョシュ・オム、サーストン・ムーアに加え、トレント・レズナーもまた、いまロックに何ができるか、自分は何をすべきか?について熟考したようだ。辿り着いた結論は大体同じで、ようするに「自分がやりたいと思うものをやりきるしかない」という、文字にするとあまり面白くはないこと。ただ、そこだけはしっかりと外さないようにして、どういう工夫をするかというのが肝要なのだろう。

昨年末に出た1枚目のEPに続いて本作を聴いてみて気づくのは、5曲入りというサイズで、1曲目に比較的キャッチーな曲を置き、以降かなり曲調にバリエーションを持たせながら最後はヘビーなナンバーで締めるという構成をとっていること。これは、ストリーミング時代となったリスニング環境(トレントの場合は自らそれを主導するアップルの重役という立場でもある)を考慮した上でとられた方策ではないだろうか。NINの十八番サウンドを駆使しながら、少しずつ新しい要素を試しているようにも感じられる。このあと出る3枚目のEPと、これらの収録曲から再構築するらしいアルバムも楽しみでならない。 (鈴木喜之)

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