カバーではない純粋な新曲で言えば『光』から2年。アルバムで言えばもうすぐ5年(!)だ。長かった。そして、銀杏BOYZがいない間、彼らに代わるような存在はやっぱり出てはこなかった。1曲目“ボーイズ・オン・ザ…
洋邦という区別自体はどうでもいいけれど、やっぱり洋楽ってまだまだすごい!というのが一番分かりやすく見えるのは、サウンドトラックの世界である。もう少し広く言えば映像に対するポップ・ミュージックの使い方…
ファースト・シングル“アイ・ラブ・カレッジ”で突然登場したのが、これまでにまったくない新しいタイプの白人ラッパーである、このアッシャー・ロス。ある意味で、白人・黒人という位置づけとはまったく無関係に…
ディケイダンス所属ということで、オーナー=ピート・ウェンツの七光りだけで名を挙げてきたコブラ・スターシップ――おおっと、これ私が言ったんじゃなくて、こんな感じのタイトルの曲が今作に収録されてるんです…
米本国では初登場4位を記録した、カニエのレーベル、グッド・ミュージックからの新人キッド・カディのデビューアルバム。カニエ作品での客演で既にレールは敷かれていたとはいえ、カディのように明確に新しいスタイ…
ビートルズだけでなく、この秋は素晴らしいリマスター再発が数多く実現した。rockin'on12月号の特集記事でも触れたクラフトワークやヒカシューもそうだし、また、USインディー系のファンにはジーザス・リザードと…
表現者・安藤裕子には二つの顔がある。一つは私小説的な背景をもつ濃密なフレーズを、求心力のある歌声で表現するシンガーソングライターの顔。荒井由実らの系譜に連なる霊性豊かな音楽詩人として、彼女は多くの名…
北海道在住の4ピース、sleepy.abがメジャーレーベルへ移籍。そのニュースは驚きだった。地元の北海道を離れないところに象徴されているように、自分たちの環境とペースを守ることを大切にしているバンドだし、それ…
10年に一度の「ロックな声」を持つボーカリストの登場だと思う。ずいぶん前から、評判が評判を呼んでいた4人組ビートモーターズの初音源、ついに全国リリースである。まずは聴いて、フロントマン秋葉の野性味と優…
OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDを続けることで、TOSHI-LOWは変わった。BRAHMANで表現してきた怒りや葛藤とは対極にある優しさや穏やかさのような感情を、彼は今作ではためらうことなく出しているように思える。…
これまでよりも格段に大きなスケールで世界を捉えるようになり、それを前進と上昇にのみスパイラルするエネルギーへと転化することに成功したセカンドアルバム。大きく演奏やサウンドのスタイルを変えたわけではな…
シンプルで最小限の手数しかないロックほど、奏でる人間に覚悟がいる。テクニックやセンスと同時に、そいつの人間性そのものが、音や詞に半ば残酷なほど滲み出てしまうからだ。中野出身の4人組、ブルボンズ。超絶…
もはやイギリスを代表する実力派ソウル・シンガーとなったジョス・ストーン。あえて『イントロデューシング・ジョス・ストーン』と名づけた前作は、ソウルもグルーヴもヒップホップも感じさせ、自身の音楽性を本格…
3年ぶりのリリース。なんだか妙に見た目に貫禄がついてしまったけど、今35歳。テイク・ザット時代のアイドル然とした風貌を思うと、随分渋いおっさんになりました。 何しろソロでのセールスが累計で5500万枚とい…
インディ時代のアルバムとメジャー3作から、その名のとおりヒット曲がこれでもかと並ぶフォール・アウト・ボーイのベスト盤。“今夜はビート・イット”のカバーも含む代表曲が勢ぞろいで、新曲とレア曲まで付いた…
ストリングスとピアノ、そしてブレットの歌声だけで構成された前作『ウィルダネス』が過程の一枚、本作のブループリントだったことが、本作を聴いて初めて理解できた。私小説でありセルフ・ポートレイトでもあった…
ニルヴァーナの『ライヴ・アット・レディング』と本作がほとんど同時期に出るというのが、本当に感慨深い。あの4月5日から、もう15年が経ったのか。 『グレイテスト・ヒッツ』と題されたフー・ファイターズのベス…
初のバラードシングル。しかもタイトルはド直球の“ラブソング”である。サンボはこれまでもバラードの名曲をいくつも作ってきたバンドだが、正面切ってシングルにしたことはなかった。なぜか。きっと単純に、照れ…
家庭を優先したペースで制作を続け、メディア露出もほとんどない彼女から届けられる楽曲は、遠い友人からの手紙のように突然で、懐かしくもあり、「今どんな状態なんだろう?」と、その少ないメッセージから色々読…
生まれてこのかた、押されることなく全身でグッスリ眠っていた快感のツボを、次々と揺さぶり起こされるようなタイトル曲“Upside Down”がいきなり最高! カッコいい!! 絶好のビート、スタイリッシュなストリン…
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