耳の早いリスナーなら、このバンドの名前を聞いているだろう。すでに本作を2016年上半期ベストに挙げているメディアもあるようだ。そして、実際このアルバムは物凄く良い。1曲目を聴いた時は、キャッチーな曲が書…
セックス・ピストルズ唯一のアルバム『勝手にしやがれ!!』は、もちろん不滅の名盤ではあるが、クリス・トーマスによってウェル・プロデュースされたサウンドは、だからこそ良かったと言える部分も大きいものの、「…
第2期ジェフ・ベック・グループは、ベックのキャリアの中で最もブラックなフィーリングに溢れ、個人的にも大好きなので、本作がクアドラフォニック(4ch)ミックスを収録したSA-CDで先にリリースされた時も迷わず…
ブラッド・オレンジことデヴ・ハインズが自らのアイデンティティを求めて彷徨う、壮大にしてモダンなインディ・オペラと呼ぶべきアルバム。性や人種・民族といった彼の自我を巡るストーリーが渦を巻き、楽曲群がシ…
「RO69JACK 2015 for COUNTDOWN JAPAN」で優勝し、COUNTDOWN JAPAN 15/16のステージにも立ったTakaryuによる初の全国流通盤。現在16歳のトラックメイカーであるというプロフィールにまずは目が行くが、実際に曲を…
20年以上の活動歴を誇りながら、かなりコンスタントにリリースを続けているPlastic Tree。しかも新作を聴くたびに、「まだまだ足りない」とばかりにギュッと言いたいことや表現したいことが詰め込まれているから、…
タイトル中の「LOVELESS」に「マイブラ?」と訊いたら「好きだからそれでもいいです」と爆笑された。まあそんなふたり組だ、ハルカトミユキは。毎月新曲発表、47都道府県ツアーと多忙を極めていたら、フルアルバム…
10月リリース予定の4年ぶり3枚目のアルバム『ゲームショー』からのリード・シングル。前作に続きLAレコーディングで、プロデュースも前作と同じジャックナイフ・リー。アルバムもアートワークや曲目が発表されてお…
6月に突如リリースしたEPが本作。3曲共に新録の新曲で、昨年のセカンド『カラカル』以降の彼らの最新モードが確認できる内容になっている。ジョージ・ベンソンをサンプリングし、90年代UKガレージやハウスへの直球…
ヴァン・モリソンといっても、どこがエラいのかよくわかんないという人も多そうだが、とにかく先入観抜きに、27歳の一人のシンガーとしてこのライヴを聴いてみて欲しい。60年代ブリティッシュ・ビートの時代に北ア…
ザ・ナショナルのデスナー兄弟が7年ぶりに企画・プロデュースでエイズ・チャリティレッド・ホット・オーガニゼーションと組んだコンピは、なんとCD5枚組のグレイトフル・デッド・トリビュート。しかしフォーク、カ…
昨年のアルバム『ハイヴ1』に続く新作。5曲入りのEPという体裁ながら、内容の濃さはアルバムに引けを取らない。打楽器と音色豊かなエレクトロニクス、さらにコラージュも交えて騒然とした音響空間を作り上げる、と…
TVアニメ『エンドライド』のエンディングテーマとして書き下ろした新曲に、5月31日赤坂BLITZの“スカイライン”“大海賊時代”“キャノンボール”のライブテイクを加えてリリースされる配信シングル。みんなで作っ…
9月7日発売のニューアルバム『世界観』、そしてその後に控える全国ツアーと、新章の秒読み体制に突入しているクリープハイプの最新シングル。代ゼミのCM曲として巧みにメッセージが織り込まれた“破花”、TVアニメ…
アヴァランチーズ新作の報に喜んだのは事実だが、実際に触れるとなると不安感も大きかった。あの音楽バカのための楽園『シンス・アイ・レフト・ユー』から16年が過ぎて、彼らは今、何をやろうとしているのだろう。…
2015年3月、NYを皮切りにスタートしたものの、わずか16公演で中断してしまった『ヴァルニキュラ』ツアーのライヴ盤。CD/LP/配信のみのリリースなのは、単に満足すべき映像が残されていないということかもしれな…
過去最高の成功(全英10位)を収めた前作『プレゼント・テンス』から2年ぶりとなるニュー・アルバム。ワイルド・ビースツの転換点、新機軸がはっきり聴き取れるし、同時に過去4作の彼らの歩みを振り返れば理にかな…
自主リリースやDJ活動で認知を広め、昨年遂に登場したデビュー・フル・アルバム『エレーニア』が高い評価を受けたフローティング・ポインツ。テクノ/ダブステップ、スピリチュアル・ジャズ、モダン・クラシカル等…
12年の『アイ・ベット・オン・スカイ』以来、4年ぶり、通算11枚目となるダイナソーJr.の新作だが、冒頭のノイズを聴いているだけで心が落ち着いてくる。相変わらずシンプルかつヘヴィなギター・サウンドをベースに…
ポップ・パンクとエモとオルタナが交ざり合うでも、マッシュアップされるでもなく、ごろっと原型を保ったまま爆裂並走していくようなスリリングな無軌道感。極彩色の躍動感が弾ければ弾けるほどに濃密なセンチメン…
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