前作の成功は、その前にリリースされたエルトン・ジョンの名曲“ユア・ソング”のカバーで約束されたようなものだった。息も絶え絶えに歌われるザ・ストリーツ・バージョンは、「僕にはお金も才能もないし大したこ…
昔、「ロックじゃなければなんでもいい」と言ったパンク・バンドがいたけれど、「ストロークスじゃなければなんでもいい」とでもいうようなストロークスのアルバムである。おそらく長年のファンは、アルバム冒頭“…
今年1月に解散した椿屋四重奏のベストアルバム。全キャリアから選ばれた16曲に加え、初回限定盤にはデビュー前の自主制作音源を10曲収録している。 椿屋四重奏は一貫して「フィクションとしての音楽」を追求した…
それこそ21世紀の日本を丸ごとアクセル全開にさせる勢いでSuperfly=越智志帆が《Oh, Drive to the valley!!》とぶち上げる“Beep!!”のサビの原動力は、音楽の神様という神様から選ばれまくった類稀なるボーカリ…
ロックの道を志す若者に対し身近な大人たちが手放しで賛同することがないのは、世の中の厳しさを肌で知っているという実感があるからで、そういった当然の摩擦を乗り越えてゆく力となるのはやはり「自分は間違って…
3人編成になってから初のフルアルバム。良い! この編成では昨年の12月にミニアルバムを既にリリースしていて、あれも最高にカッコいい作品だったが、今回も堪らん。聴いていると心も身体もどうにも止まらずワン…
rockin'on 2011年3月号のアンケート・ハガキで「今年最も夏フェスに来てほしいアクトは?」という設問があったのだけど、R.E.M.という回答が多くて嬉しかった。観たいよねぇ、R.E.M.。前回の武道館が2005年だから…
再生ボタンを押すと、1曲目“Frozen Music”の地底に漂う様に響く不穏なベースが流れだす。得体の知れない、でも全く新しい生き物が産声をあげた様な、高揚感と緊張感が入り混じったイントロにまずヤラれた。 kil…
これは、あなたの期待に最大限に応えてくれる大傑作だと保証する。なぜ、あなたはRADWIMPSのアルバムを待ち続けていたか。ラッドでなければ、野田洋次郎でなければ歌えない究極のテーマがあるからだ。前作『アルト…
パンクスプリングにも出演が決まっているこのプリティー・レックレス。出演者リストを見て「?」と思った人もいるかもしれないが、その正体は、『ゴシップガール』への出演でここ日本でも注目セレブのポジションを…
「DO10!!攻約宣言!」と題し、半年でアルバム2枚をレコーディングという暴挙をやってのけたと思ったら、元ビークル・ヒダカトオルがメンバーに加わるという衝撃の展開。そして5人での第一弾、『淫ビテーションe.p.…
ご存知ダイナソーJr.のJ・マスキスが、ソロ・アルバムをリリース。今回は「+ザ・フォグ」が付かない個人名だけのクレジットで、過去に幾つか出ていた完全ソロ名義による作品と同種のアコースティック路線を継承し…
スペシャル・ソース抜きのソロ名義としては4枚目となる本作は、これまでどおり盟友ジャック・ジョンソンのレーベル、ブラッシュファイアーからのリリースとなるが、ただ、内容がカントリー・ブルースに徹するとい…
2種類のベストアルバムを挟んでリリースされる、シングルもフィーチャリングゲストもなしの、メンバー5人で作った8thアルバム。1曲ごとに意表をつく、新しいリップが展開される。クラブ映えするであろうBPM速めの…
ここ数年、ソロ名義でのリリースや、モンスターズ・オブ・フォークとしての活動が続き、ブライト・アイズ名義のニュー・アルバムは、いつのまにか前作『カッサダーガ』から4年ぶりということになる。 コナー・オ…
全く以って予想外だったが、最終曲“棘の海”を聴いて私は涙してしまった。素直に美しかったからだ。彼女たちのデカダンで、不敵で、狂乱的な雰囲気に心惹かれていたが、そんなのはごく表層的な部分でしかなかった…
SUM41のデリックとの離婚を経て、最近は金メダリストの父親を持つモデルのブロディ・ジェンナー君と浮名を流しているアヴリル嬢、前作『ベスト・ダム・シング』以来4年ぶりとなる新作が到着した。アヴリルの音楽に…
ねごとのバンドとしてのポテンシャルの高さは、デビューミニアルバムからもちろん溢れ出ていたものの、この曲はすごい。空恐ろしい才能を、包み隠さずさらけ出してしまった感じ。バンドの進化、というよりも、この…
4月下旬まで続く長い全国ツアー中のザ・クロマニヨンズから、突然届いた両A面のシングル2曲。結成してからの5年間、シングル→アルバム→ツアーという順番を繰り返してきた彼らが、こんな時期にリリースをしたのは…
“福笑い”は、理屈を超えて人間同士を繋ぐ「笑顔」の絶大な力を歌っている。絶対的なポジティブさを脈打たせつつも、奪い合いや疑い合いなど、醜い営みも笑顔同様に人間らしさであることにふと触れている公平さが…
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