全22公演となる自身最長のツアー「Fogbound」を完遂した米津玄師。「ライブってものに対して圧倒的に原体験が存在しない」と語っていた米津に、このツアーがもたらしたものとは何だったのか?
3月30日発売の『ROCKIN’ON JAPAN』には、ツアー「Fogbound」を振り返るロングインタビューを掲載。その中から発言の一部をお届けする。
インタビュー=山崎洋一郎
「アルバムできました、リリースパーティーしまーす」って、みんな言うじゃないですか。でもその言葉が全然しっくり来てなくて。「パ、パーティー?」みたいな(笑)。少なくとも自分のライヴをパーティーだと思ったことなんてないですし、自分にとっては当たり前にそうなったんですけどね
ライヴってものに対して圧倒的に原体験が存在しないんですよ。ライヴを観て、「自分もあそこに立ちたい!」みたいな気持ちになったことも一切なくて。これはいろんなところで言ってることなんですけど、自分にとって音楽はパソコンの中で流れてるもので、音楽を聴くことはものすごく孤独な作業だったから
“LOSER”をやってる時が一番楽しいですね。一番歌いやすいし、自分に根差してる感じがあって、自分の精神性に一番近いところにある気がする。ネガティヴなところとポジティヴなところの感覚が一番しっくり来る。あと何かにつけて諦観があるところ。そういうバランスの中で、一番自分の気持ちいいところにある気がしますね
武道館で(菅田将暉と)一緒に(“灰色と青”を)やるってなった時に、音源のバージョンでは絶対に成立しないっていうのは思ってて。サビでハモったり、ユニゾンで歌う瞬間もあったり、音源とはまったく違う、自分が全然想定していなかったものにはなったんですけど、“灰色と青”はこの日のために作ったんだなあって。ああやって一緒に歌う時間があって、初めて完成したような気持ちに自然となれたんで。もしかしたら、初めて自分が「音源よりライヴのほうが美しい」と思った瞬間なのかもって、思い返してみると、そんな感じもしますけどね
続きは2018年3月30日(金)発売の『ROCKIN’ON JAPAN』5月号で!
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