防弾少年団/さいたまスーパーアリーナ

防弾少年団/さいたまスーパーアリーナ - 6月21日 さいたまスーパーアリーナ公演より (c) Big Hit Entertainment6月21日 さいたまスーパーアリーナ公演より (c) Big Hit Entertainment

●セットリスト
1 Not Today
2 21st Century Girl
3 ペップセ -Japanese Ver.-
4 DOPE
5 Begin
6 Lie
7 First Love
8 Lost
9 Save ME -Japanese Ver.-
10 I NEED U -Japanese Ver.-
11 Reflection
12 Stigma
13 MAMA
14 Awake
15 BTS Cypher 4
16 FIRE -Japanese Ver.-
17 Title Medley (N.O -Japanese Ver.-/No More Dream -Japanese Ver.-/BOY IN LUV -Japanese Ver.-/Danger -Japanese Ver.-/RUN -Japanese Ver.-)
18 Boy Meets Evil 
19 Blood Sweat & Tears

En1 Wings
En2 血、汗、涙 -Japanese ver.-
En3 2! 3!
En4 Spring Day

防弾少年団/さいたまスーパーアリーナ - 6月21日 さいたまスーパーアリーナ公演より (c) Big Hit Entertainment6月21日 さいたまスーパーアリーナ公演より (c) Big Hit Entertainment
恥ずかしながら初めて観る防弾少年団のライブだったのだが、もう1曲目“Not Today”で瞬殺だった。RAP MONSTER、SUGA、JIN、J-HOPE、JIMIN、V、JUNG KOOKの7人全員それぞれが男としての自分の魅せ方をあまりにもよくわかっていて、自分にしかできない歌やラップ、ダンスのスタイルを持っている。それでいて、いつでも7人でひとつのエネルギーのうねりを表現することができる、世界に類を見ないパフォーマンス力を持っているボーイズグループであることがすぐにわかった。鮮烈な個の主張と、一糸乱れぬシンクロニシティが何度も入れ替わりながら美しくフォーメーションを変化させていき、楽曲のクライマックスでオーディエンスを導くカタルシスの地点はとてつもなく高い。

MCもそれぞれに、自由過ぎてキュートなところと、自分たちのファンであるARMYに対するまっすぐな感謝の姿勢が、7つの味にブレンドされていて、彼らが熱狂的に愛される理由がビンビン伝わってきたし、自分も7人のことがあっという間に好きになってしまった。そして“21st Century Girl”、“ペップセ -Japanese Ver.-”、“DOPE”と、掛け合いが楽しい曲や、メンバー同士の本気の仲の良さが感じられる絡みが入ってくる曲の連発でいきなり、さいたまスーパーアリーナは興奮の絶頂に。

そして、ここからは7人それぞれのソロステージを軸にこの『2017 BTS LIVE TRILOGY EPISODE III THE WINGS TOUR ~Japan Edition~』というツアーが持つ物語性が一気に深まっていく。JUNG KOOKの“Begin”、JIMINの“Lie”、SUGAの“First Love”では、それぞれの内面の柔らかいところから赤裸々に曝け出される感情の液体で会場が満たされるようだった。“Lost”、“Save ME -Japanese Ver.-”、そして“I NEED U -Japanese Ver.-”への美しい流れで、ライブ中盤に激しい叙情性の坩堝を巻き起こしたあとは、RAP MONSTERの“Reflection”、Vの“Stigma”ではドープなヒップホップの表現で「絶望」や「罪」など生きることのダークサイドまで鋭く切り込み、J-HOPEの“MAMA”はその痛みを希望と活力に変え、JINの“Awake”はここまでの流れをアンカーとして願いの紙飛行機に変えて飛ばすように歌い上げる。

サブステージでRAP MONSTER、SUGA、J-HOPEの3人がルードなビートに乗せて磨き上げたラップで撃ち合い防弾少年団の原点を感じさせる“BTS Cypher 4”で、センチメンタルな方向に振り切ったソロステージの空気をひとまず断ち切ったあとは、“FIRE -Japanese Ver.-”で会場の興奮の導火線に文字通りの再着火。そこから“N.O -Japanese Ver.-”、“No More Dream -Japanese Ver.-”、“BOY IN LUV -Japanese Ver.-”、“Danger -Japanese Ver.-”の攻撃一辺倒の流れから“RUN -Japanese Ver.-”の開放感へと突き抜けるメドレー、そして“Boy Meets Evil”でJ-HOPEの躍動するダンスが炸裂したあとの “Blood Sweat & Tears”という、アルバム『WINGS』の冒頭を再現するドラマチックな流れで本編は幕を閉じた。
防弾少年団/さいたまスーパーアリーナ - 6月21日 さいたまスーパーアリーナ公演より (c) Big Hit Entertainment6月21日 さいたまスーパーアリーナ公演より (c) Big Hit Entertainment
そしてアンコールは、「7つの心臓を持つ一人の少年」であると同時に「ひとつの心臓を持つ7人の少年」として歩み続ける防弾少年団の過去・現在・未来の物語のコラージュを描いた映像からの、『WINGS』のラストに収録されている表題曲“Wings”でスタート、WING型のトロッコでオーディエンスの至近距離へ。日本のファンへのプレゼントとして今度は日本語バージョンで届けられた“血、汗、涙 -Japanese ver.-”。それぞれが一生懸命誠実に考えたことが感じられる日本語での挨拶(考えてきた日本語を何度か忘れて「あー、マジか?」を連発するV、可愛かった)。“2! 3!”、ラスト“Spring Day”はメンバー同士の絡みもオーディエンスに向けられる裸の表情も増し増しで、会場には最早、多幸感しかなかった。パワフルなヒップホップチューンを最大の武器にしながらエンターテインメントに身を捧げていて、なおかつグループの本質にある濃い部分をアートとして表現し尽くした2時間半超。冒頭に1曲目で瞬殺されたと書いたけれど、27曲トータルで伝えられた防弾少年団のドラマはこれからも何度もそのライブに足を運ばずいられない強烈な中毒性を持つ物語だった。(古河晋)
防弾少年団/さいたまスーパーアリーナ - 6月21日 さいたまスーパーアリーナ公演より (c) Big Hit Entertainment6月21日 さいたまスーパーアリーナ公演より (c) Big Hit Entertainment
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