現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』3月号に[Alexandros]・川上洋平&リアド偉武が登場!すげえメンバーだなと思いますよ。すごいメンバーだと思うからこそ、やっぱり求めますね。同じだけ求めるし、自分にも(川上)
洋平&リアドが語るバンドの今、
そして、たどり着いた新たな確信“Rock The World”の真実
インタビュー=小栁大輔 撮影=北島明(SPUTNIK)
今回のアレキは洋平とリアドの2ショット。この組み合わせは初めてのことだね、なんていう話をインタビューでもしているが、ふと振り返ってみると、そもそも「2ショット」で登場してもらうこと自体が初めてのことだった。今、デビューから12年を数えるキャリアの中、JAPANともだいぶ長い付き合いになってきている中、こうして「初めて」があるというのはなんかいいなあと思う。そして、リアドという新たに加入したメンバーをフィーチャーしながら、バンドをプロデュースしていくような視線もまた、川上洋平らしいと思う。
というところから話を始めたのは、今回の新曲――タイトルからしてとびきりの超痛快なロックナンバーとしての新曲――“Rock The World”を聴いて、あらためて川上洋平という人が備えている「客観」と「主観」のバランスを思ったからである。タイトルの通り、この世界を再びロックで揺らしてやろうという、潔いほどのセンチメンタリズムとロマンチシズムが歌われた最高精度の楽曲だが、「主観」に殉じるその覚悟の強さの背景には、この楽曲には何が必要で、ひいてはこのバンドには今いかなる刺激が必要で、そのためにメンバーは何をすべきで、であれば自分はどう振る舞うべきか、という思い切り引いた目線で見た「客観」が、洋平の中には強烈に存在している。その結果生まれたのが、「バンドソロ」とも呼んだほうがいいような、怒涛のインタープレイパートである。“Starrrrrrr”などでも聴くことができるアレキらしい身体能力が詰まったパートだが、リアドの強大な貢献によって力強さと肉体性に圧倒される、たまらなくロックバンドな瞬間に仕上げられている。最高である。
そんなアレキの今を、ふたりの言葉を通してドキュメントしていきたい。(小栁大輔)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年3月号より抜粋)