photo by 西槇太一2022年への願いを込めて――
4年ぶりのソロツアー、大圧巻のステージ、そのすべて！
文＝小池宏和
2021年9月に、キャリア初となるEP『ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat. 梅干し』をリリースすると、直後の宮城公演を皮切りに（東日本大震災後に開催された「宮城ライブ〜明日へのマーチ!!〜」からちょうど10周年にあたる）全国10ヶ所20公演、約3ヶ月というスケジュールで繰り広げられてきた「桑田佳祐 LIVE TOUR 2021『BIG MOUTH, NO GUTS!!』supported by ＳＯＭＰＯグループ」。それは、どのような苦境に置かれても、毎日のごはんのようにささやかでかけがえのないポップミュージックを共有するのだという、桑田佳祐の長い音楽人生がありのままにドンと目の前に差し出されるライブツアーであった。単に新作リリースに伴うツアーではない。久々の有観客ライブツアーというだけでもない。未曾有の困難に見舞われたとしても、音楽を奏で、歌うことそのものが、生命のメッセージとして絶大なエネルギーをもたらすライブツアーだ。各自治体や会場と協力し、慎重に感染症対策を講じながら辿り着いた残り2公演の会場は、地元・神奈川の横浜アリーナ（千秋楽の12月31日は年越しライブ）。本稿ではその1日目、12月30日の公演を振り返ってみたい。（以下、本誌記事に続く）
（『ROCKIN'ON JAPAN』2022年3月号より抜粋）
『ROCKIN'ON JAPAN』2022年3月号
別冊SUPER BEAVER
