9mm@NHKホール

9mm@NHKホール

じっくり聴かせ、じっくり観せる、優れたエンタティンメントとしての9mm。

メロディがポップに際立ち、音楽の多様性がくっきり晒された、素晴らしいライヴだった。
ぐちゃぐちゃの音のカオスに飛び込むダイナミズムはもちろん彼らの魅力だが、バンドのポテンシャルがガラス張りになっていくこんなステージもすごくいい。

紅白歌合戦の場所だけに、“どうにもとまらない”が似合う似合う。

和彦がウッドベースを奏でる“キャンドルの灯を”、NHKで聴くとさらにいい感じだった。

“Discommunication”を聴きながら、9mmのメロディの爆心地はここから始まったんだよなあ、と思った。
この曲を初めて聴いたのは渋谷クアトロで、その驚きはいまだにはっきり憶えている。
多様化する音楽性へと踏み込んだ“Black Market Blues”が初めて鳴ったのは、代々木フリーライヴ。
この曲を聴いた時もぶっとんで大笑いした。
そういえば、個人的に初めて9mmを観たのはNHKの横のBOXXだったなあ。と公園通りを歩きながらいろいろ思い出した。
そのひとつひとつのライヴがこの革命につながっているのだ。

次号JAPANでは、Zepp Tokyoでのライヴ・ルポ6Pを掲載!
(井上)
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