ザ・ストロークスが大統領候補、バーニー・サンダースの支援ライブを開催! 「企業の権力を打破し、アメリカの民主主義を奪回する唯一のチャンス」。ジャック・ホワイトらもサンダースを支持

ザ・ストロークスが大統領候補、バーニー・サンダースの支援ライブを開催! 「企業の権力を打破し、アメリカの民主主義を奪回する唯一のチャンス」。ジャック・ホワイトらもサンダースを支持

今年は10年間の眠りから覚めてアルバムを発売すると言っていたザ・ストロークスだが、本当にいきなり活動が活発になり、なんと2月10日にはニューハンプシャー州で行なわれるバーニー・サンダース支援のイベントでライブを行なうことを発表した。

プレス・リリースによると、ジュリアン・カサブランカスはバーニー・サンダース支持について「こんなに懸命に打ち込み、信頼できる愛国者であり、しかも俺たちと同じニューヨーク出身!でもある彼と関われることを光栄に思う」と語っている。

さらにジュリアンは、「バーニー・サンダースは、企業からの資金を受け取らない、真の候補者だ。だから彼こそが、企業の権力を打破し、アメリカに民主主義を奪回する唯一のチャンスを象徴している。俺たちが彼を支持するのはそれが理由だ」と続けた。

ストロークスが、ここまで明確に大統領候補を支持したことがあっただろうか? いつも我関せずで、クールに構えている印象なだけに、今回の発表にはかなり驚いている。

ただ、ここ数年のジュリアン・カサブランカスのインタビューを読めば、彼の関心の多くが政治に向いているのは明からだ。『Vulutre』や『Rolling Stone』でのインタビューが話題となっている。
https://www.vulture.com/2018/03/julian-casablancas-in-conversation.html
https://www.rollingstone.com/music/music-news/five-wild-moments-from-our-julian-casablancas-interview-127152/

この中で、「トランプは単なる見せかけで、本当の問題のパペットだ」と語っている。つまり、大統領のせいで本当の問題が隠されているということ。「だからトランプに全体が抵抗することで、大事なことを見逃している」というのだ。

また、ジュリアンは、クリティカル・ペダゴジー(問題提起型の教育実践学)で有名なヘンリー・ジルーに自らインタビューもしている。
https://youtu.be/hLRWPsIzSOo

バーニー・サンダースは、ストロークス以外にもミュージシャンからの支援を多く受けている。

1)アリアナ・グランデ

アリアナ・グランデが早くから支持を表明していた。アリアナは、『Sweetener』ツアーの際には投票登録を呼びかけていた。この呼びかけにより、HeadCountが2008年に始まって以来、史上最高の投票登録者数を獲得している。


2)カーディ・B
カーディ・Bも「ずっとバーニー・サンダース支持」。健康保険制度、警察による暴力、経済についてインタビューしている。

カーディは学生の頃から政治に興味があり、政治のクラスの成績が非常に良かったのだそう。そのまま政治についての勉強をし続けるつもりだったらしいが、ストリッパーで成功してしまい、学校を辞めている。

https://youtu.be/p1ubTsrZFBU

3)ジャック・ホワイト
ジャック・ホワイトも、去年の10月に故郷デトロイトで行なわれたサンダースのラリーでライブを行なっている。


ジャック・ホワイトが、候補者の支持表明をしたのはこれが初めてだ。ライブの中でこう語っている。

「俺は、これまで政治のラリーでライブをしたことはなかった。これまで政治活動に深く関わってきたこともないし、特定の政党に所属したと思ったこともない。ただ俺は問題には耳を傾ける。そして問題が起きたら注意を払い、人の言うことに耳を傾けて、誰が真実を語っているのか知ろうとする。そして、その人を俺が信じられるのかどうかを。そして俺はバーニー・サンダースは真実を語っていると思う。俺は心から彼を信じる」

ライブの映像はこちら。ジャックは冒頭でライブしている。ボブ・ディランの“License to Kill”もカバーしていて、歌詞を《Who's gonna Take Away Trump's Licence to Kill?》に変えて歌っている。始まって10分くらいは残念ながらすごく音が悪い。

https://youtu.be/jYBKZ7DPkkQ

ジャックは、最近のインスタでもポストしている。
「頭を使え。4年間のクソに再び陥るな」

4)ヴァンパイア・ウィークエンド、Bon Iver

両バンドとも、2016年の選挙でもバーニーのラリーでライブをしている。この時は残念なことにヒラリー・クリントンが選ばれた。

現在、アメリカでは再び民主党の大統領候補を決める最も大事な局面を迎えているので、ヴァンパイア・ウィークエンドBon Iverも、今度こそはとサンダース支援のライブを行なう。

Bon Iverは1月31日、ヴァンパイア・ウィークエンドは2月1日に、オハイオ州のサンダース支援集会でライブを行なう。


ジャスティン・ヴァーノンは、今回のバーニー支援に関して以下のコメントを発表している。

「すべての人達は、人生をいかに生きるのか自分で選択するにあたり、明確な支援と、愛と、自由があると、信じている。しかしながら、僕らに約束されたはずの法律が、この国では金と欲によって取って代わられている。そして、バーニー・サンダースのみが、経歴と経験と勇気と不屈の精神を持ち、自由から障害を取り除いてくれる」

またエズラ・クーニグは、以下のようにコメント。


「この写真はアイオワで行なわれたバーニーのラリーで僕らが初めて演奏した時のものだ。そして2020年2月1日にもう一度行なう。

僕はまだバーニーなら勝てると思ってる。最も人気のある政治家に説得された有権者のエネルギーがどれだけ注がれているのかを見た後(しかもトランプに勝つ可能性が調査では一番あるのに)、その人を選挙で選べないというのは、本当に残酷だ」

「バーニーは35歳以下の有権者の中で(人種、性別に関わらず)全米で一番支持率が高い。だから、自分より年上で、疑いを持っている友達や家族に、なぜバーニーが勝てるのかを説明して欲しい」

ジャスティン・ヴァーノンも2016年の時、ウィスコンシンのラリーで彼を紹介している。「自由を守り、この国の約束を履行する人だ」と。


こちらはヴァンパイア・ウィークエンドが出演した2016年のラリーの映像。
https://youtu.be/URHTUro7AA0

25分くらいで、フォスター・ザ・ピープルのマーク・フォスターが真っ赤なスーツで登場する。

ヴァンパイア・ウィークエンドは45分くらいでダーティー・プロジェクターズのデイヴ・ロングストレスと一緒に登場する。

また、バーニーのスピーチの後、1時間24分くらいにまた登場し、“This Land is Your Land"をバーニーと一緒に歌っている。

5)アーケイド・ファイアのウィン・バトラー

バスケの試合中に膝蓋骨脱臼してしまったウィン・バトラーは、初めて救急車に乗った話とともにバーニー支持を表明。


「人生で初めて救急車に乗った。ケガしてから1時間も救急車を待ったけど、その後は素晴らしい手当を受けた。幸運なことに僕はものすごい痛みの中、嘘を付いたりしなくて良かったし、救急車を呼ぶお金があるかとか、治療を受けるお金があるかなど、計算する必要はなかった。

健康保険は素晴らしいシステムだ。。。。。お金を持っている人達にとっては。

アメリカでの問題は、地球上の歴史において最も裕福な国であるにも関わらず、取り残された人達が大勢いるということだ。だからもし保険を持っていない僕のチームメイトが膝蓋骨脱臼をしたら、それが家族の経済破綻に繋がる可能性だってある(場合によってはもっと最悪な事態にすらなる)。

僕はテキサスで育ったから、政府がすべての解答を持っているとは信じていない。だけど今はカナダに15年間住み、カナダにはずっと良い健康保険制度があるので、アメリカもその方向に進むことを恐れるべきではないと思う。バカなブギーマンの脅しに乗せられるべきじゃないんだ。バーニー・サンダースが正しい道に進んでいる」

ウィン・バトラーは、去年カナダの市民権を獲得したので、今回は投票できないのでは? ちなみに、アメリカの健康保険制度の酷さは日本では想像がつかないと思うけど、例えば、私が去年腱鞘炎になって病院でレントゲンを取ってもらい、特に何を処方されたわけでもないのに、その1回の診察で5000ドルもチャージされていた。怒りしかない。アメリカ人はなんで怒らないんだろうと思う。ウィンも書いているけど、何かを変えるというのは、怖いことなんだなあとつくづく思う。

6)キラー・マイク

キラー・マイクも前回に続きバーニー支持だ。

https://youtu.be/EHps9UsJsko

7)マイケル・ムーア、アレキサンドリア・オカシオ=コルテス

ミュージシャン以外では、マイケル・ムーアと新世代のスーパースター議員、アレクサンドリア・オカシオ=コルテスも熱心にバーニーの支援をしている。彼女はまだ30歳なので、大統領に立候補できないのが残念で仕方ない。

https://twitter.com/BernieSanders/status/1221607376274354177

例えばストロークスやジャック・ホワイトが、候補者のためにライブを行うのはそのキャリアにおいて今回が初めてだというのを見ればわかるように、アメリカのミュージシャンがいつでも自由に政治的な発言、活動をしているというのは勘違いだ。むしろ常に慎重だし、そして今回の選挙がそれほど重要だということだ。
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