コロナ禍は音楽で救われた? 2020年世界的に音楽売上が上昇。世界で一番売れたのはBTSと発表

コロナ禍は音楽で救われた? 2020年世界的に音楽売上が上昇。世界で一番売れたのはBTSと発表 - Grammy 2021Grammy 2021

世界中の人達が、自宅に閉じこもっていた1年間。個人的には100%音楽に救われたといえるが、2020年コロナ禍で様々な産業が大打撃を受ける中、世界的に音楽の売り上げは上昇したそう。ストリーミング・サービスの利用が上昇し、何十億ドルという利益がもたらされたからだった。また、この1年世界で最も売れたアーティストはBTSだと発表された。The Hillがまとめている。


これは、レコード産業を代表する非営利団体、国際レコード連盟(IFPI)が毎年発表している「世界音楽レポート」(Global Music Report)によるもの。2020年のレコード音楽市場の売り上げは全体で7.4%上昇。これは6年連続の上昇であり、ストリーミング数の増加によるもの。
https://www.ifpi.org/ifpi-issues-annual-global-music-report-2021/

また2020年に世界で最も売れたアーティストは、

1位 BTS
2位 テイラー・スウィフト
3位 ドレイク
4位 ザ・ウィークエンド
5位 ビリー・アイリッシュ

だった。

とりわけ、有料のストリーミング・サービスによる利益が増え、2020年終わりまでに加入した人は、世界で4億4300万人もいたこということ。

また有料のストリーミング・サービスと、ストリーミング・サービスの広告による収入も両方上昇し、ふたつを合わせると前年より19.9%上昇、その総額は134億ドル(約1兆4000億円)にも達した。これは、レコード音楽市場総合利益全体の216億ドルの62.1%にも当たる。ちなみに前年のストリーミング・サービスによる利益は114億ドルで、全体の56.1%を占めていた。2019年が初めて、ストリーミング・サービスによる利益が全体の半分以上に達した年だった。

ストリーミングでの利益の上昇がその他の分野での利益の減少、例えば、フィジカルの売り上げが4.7%減少した分などを補っている。

IFPIの役員は、「世の中には普遍的なものがあり、例えば、偉大なる曲の持つ力や、アーティストとファンの繋がりなどがそうだ。しかし変わってしまったこともある。世界がロックダウンされ、ライブ・ミュージックがシャットダウンされた時、それでも世界中の人達は、ストリーミングを通じて音楽を楽しんだのだ」とコメントしている。

世界の売り上げ上昇率

ラテン・アメリカ:15.9%上昇。ストリーミングが30.2%上昇。地域全体の利益の84.1%を占める。
アジア:9.5%上昇。デジタルの売り上げが全体の50%を初めて超える。ただし日本だけ利益が2.1%減少。
アフリカ&中東:8.4%上昇。ストリーミングの利益が36.4%上昇。
ヨーロッパ:3.5%上昇。ストリーミング20.7%上昇。
アメリカ&カナダ:7.4%上昇。



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コロナ禍は音楽で救われた? 2020年世界的に音楽売上が上昇。世界で一番売れたのはBTSと発表 - 『rockin'on』2021年4月号『rockin'on』2021年4月号
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