この曲は「大人になる」ということを歌っている。未来に進むとはいろいろなことを忘れていくことだという前提のもとに、過去に後ろ髪引っ張られまくりながらそれでもなんとか前に進みたいともがいていたこれまでの鮪からすれば、“シルエット”の歌詞はまったく違う次元に行ったと言っていい。
この曲は「ただいまつり!」の直前につくられたという。つまり、鮪はそこがひとつの区切りになることを、というか、そこでKANA-BOONの物語にひとつの決着をつけることを、決めていたのだ。そしてあのワンマンライヴは、まさしくそういうものになった。バンドを結成して、大阪でライヴを重ね、デビューを果たし、そのあいだずっと全力疾走してきたKANA-BOONの第一章。それとは違うペースで、違うランニングフォームで、違う呼吸法で、違う筋肉で、ここからKANA-BOONは走り出す。
10月30日発売のJAPAN、本誌では久しぶりの鮪単独インタヴュー、ぜひ読んでください。