第58回グラミー賞の結果が明らかに。最優秀アルバム賞はテイラー・スウィフト『1989』

第58回グラミー賞の結果が明らかに。最優秀アルバム賞はテイラー・スウィフト『1989』

今年のグラミー賞授賞式の年間最優秀アルバム賞にはテイラー・スウィフトの『1989』が輝くことになった。さらにシングルなどを表彰する年間最優秀レコード賞にはマーク・ロンソンの"アップタウン・ファンク"が輝いた。

最優秀アルバム賞の最終候補にはほかにアラバマ・シェイクスの『サウンド&カラー』、ケンドリック・ラマーの『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』、クリス・ステイプルトンの『Traveller』、ザ・ウィークエンドの『ビューティー・ビハインド・ザ・マッドネス』(日本盤は3月16日にリリース予定)が推挙されていた。

テイラーは受賞スピーチでコラボレーターへの感謝を表明とすると同時に、自分は女性アーティストとして初めて年間最優秀アルバム賞を2度受賞にすることになったと触れながら、女性として成功していくと必ず足を引っ張られることになるけれども、自分の仕事や作品を信じていれば必ず結果がついてくると思っていたと語った。受賞が決まってみると、パフォーマンスのオープニングとなったテイラーの"Out of the Woods"のステージがなおさら『1989』としての活動の締めくくりとなっていたように感じられて象徴的に思えてくる。

その一方で、年間最優秀レコード賞を受賞したマーク・ロンソンはブルーノ・マーズらと壇上に上がり、観客席にいたジョージ・クリントンや特別功労賞に輝いたアース・ウインド&ファイアーなどのファンク・ミュージシャンの名前を挙げながら、今回の受賞はこうしたミュージシャンに負うところが大きいと述べた。ほかの候補はディアンジェロの"Really Love"、エド・シーランの"Thinking Out Loud"、テイラー・スウィフト"Blank Space"、ザ・ウィークエンド"Can't Feel My Face"だった。

ケンドリックは2012年の『グッド・キッド、マッド・シティー』が無冠に終わったことが大きな物議をかもしたため、『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』がどこまで評価されるかが注目されたが、年間最優秀アルバム賞は逃したもののヒップホップ/ラップ部門は全賞独占することになった。

そのほかディアンジェロは『ブラック・メサイア』と"リアリー・ラヴ"がそれぞれに最優秀R&Bアルバム賞と最優秀R&B楽曲賞に輝くことになった。また、ザ・ウィークエンドも"Earned It (Fifty Shades of Grey)"で最優秀R&Bパフォーマンス賞、『ビューティー・ビハインド・ザ・マッドネス』で最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞に輝くことになった。

ロック部門ではアラバマ・シェイクスのほかは、最優秀メタル・パフォーマンス賞にスウェーデンのゴーストの"Cirice"、最優秀ロック・アルバム賞にミューズの『ドローンズ』が輝いた。(高見展)
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