冴えない男の鬱屈したエネルギーをプスプスと燻らせ、とびっきりのサウンドを鳴らす忘れらんねえよが、またしても素敵な曲を届けてくれた。“この高鳴りをなんと呼ぶ”は、胸の内で溢れ返りまくる想いについての歌…
一点の曇りも無い、自己のキャラクター化。ケシャの表現とはそれに尽きるし、前作の『アニマル』、EP『カニバル』と来て今回もザックリとした一語のアルバム・タイトルに攻撃的なまでの積極性と変身願望が反映され…
[Champagne]のようなロックバンドが、今の時代に飛躍し、若いオーディエンスのハートを掴んでいることは、一つの希望だと思う。佇まいがかっこよくて(最近では色気も増してきた)、邦楽も洋楽も消化する好奇心と…
センチメンタルなポスト・ダブステップの作風はハイパーダブからの前作『ノース』にも表れていたものの、ワープへ移籍してリリースされる本作は完全にネクスト・レベルへと突き抜け、余りにも物悲しく美しい作品と…
1月から放映されるTVドラマの主題歌で、2曲入り500円のワンコイン・シングル。3月末からのツアーの先行予約シリアル・ナンバーも封入される。つまり彼らの場合リリースものは単なる新曲発表というだけではなく、タ…
『ソース・タグス&コーズ』から10年。輝かしいメジャー・デビュー作がピッチフォークで10点満点を得るなど、当時のトレイル・オブ・デッドは、まさに00年代のオルタナ・ムーヴメントを牽引してくれるはずの存在だ…
本当に切なくて美しい曲ばかりだ。そして今を生きる私たちに大切なことを歌った曲ばかりなのだ。ソロキャリアの10年間を2枚に凝縮したベストアルバム。1stシングル “TALI”で始まり、11年発表の“FLOWER”で幕を…
各方面から高い評価を受け、全米7位を獲得した2010年の『インフィニット・アームズ』に続く最新アルバム。いきなり1曲目から、扉を勢いよくノックするかのように爽やかな躍動感が溢れ出てきて、少なからず驚かされ…
4作目のアルバムにセルフ・タイトルを冠したOKAMOTO'S。華やかにスウィングしていて、ポップでセンチメンタルなラブソングもたっぷりと入って、とはいえ甘い気分なんざしゃらくせえとばかりに、世に転がるうんざり…
本国UKでは数年前から既に「無冠の王者」とでも呼ぶべき風格を漂わせているビッフィ・クライロの6枚目となるオリジナル・アルバムである。ここ数枚は全英トップ3の常連で、スリップノットやアンスラックスと肩を並…
とても大事な曲に出会った、そんな感覚だ。4人で音を出すのが楽しい、ただそれだけだったというデビュー当時のねごと。活動をしていくうち、なかなか越えられない壁にぶつかり、彼女たちは試行錯誤しながらもがい…
大復活を遂げたジョン・スペンサーとギターウルフ。日米のガレイジ・ロックンロールの総大将がスプリット・シングルで激突!!! 彼らはギターウルフがメジャー・デビューする前から15年以上交流が続いている。04年…
フォーク・ロック、そんな言葉がよく似合うトリオの日本デビューだ。ウェスリー・シャルツ(Vo、G)は、わずか19歳で薬物中毒で亡くなった親友の弟のジェレマイア・フレイテス(Ds、Vo)とで音楽活動を始めたが数…
アグレッシヴだったシングル前作“SHAMEFUL”に比べると、新曲“Missing Beatz”は、いろいろな音が出てくるパーカッション、シンセの響きなど、ポップな印象だ。ジャケットには80年代の人気イラストレーター、奥…
ウォッシュト・アウトやネオン・インディアンと並びチルウェイヴの先駆者とされるトロ・イ・モワ。1stがリリースされた頃はそれこそチルウェイヴなんてタームは存在すらしていなかったわけだから、トロ・イ・モワ…
最近のKREVAは、「ちゃんといいラップをしつつ、ヒットチャートで結果を出したい」という主旨の発言を度々しているが、“王者の休日”を聴いて「ついに来た!」と思った。滅茶苦茶かっこいいラップを聴かせながら…
ボブ・ディランやノエル・ギャラガーを引き合いに出されているのは耳の早い読者ならすでにご存知だろう。即ちレトロ/ヴィンテージとラッディズムの融合と言われることも多々あるジェイク・バグ。だが予め言ってお…
まず圧倒的にメロディが素晴らしい。経験や計算では絶対に書けない、おそらく天然の才能によるものだろう。優しくて切ない。時に危険で暴力的。さらには予測不能で変幻自在――つまりロックバンドに必要とされる「…
エド・シーランやマイケル・キワヌーカといったUK発の新世代シンガーソングライターが大きな支持を集める昨今。そのシーンの先駆けとして個人的に好きなアーティストが、パオロ・ヌティーニとこのニュートン・フォ…
頭のタイトル曲は初回盤のボーナストラック。アナログ一発録りの貴重なテイクで、その録音風景を収録したDVDも付属するから、頑張って入手したいもの。とは言え本来聴くべき11曲にこそ、新たな息吹と深まるルーツ…
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