病気により思うように活動できない時期を経て、去年の4月に結婚、8月に出産を経験したyuiの歌は明らかに以前とは違っている。それは今作の表題曲を再生したらすぐに気づくことだ。というのも“宝物”はFLOWER FLOW…
ギタリスト向け教材を彷彿とさせるアートワークやユニークなタイトルから察せられるように、武道館ワンマンを1ヶ月後に控えたタイミングでリリースする初の映像作品はいわゆるライブDVDとは一味違う。2013年~2016…
今の日本のロックの主流のダンス感ではなく、今の洋楽R&Bでもなく、古のソウルミュージックをクリープハイプの音楽文体で再構築してみせたシングル“鬼”を最初に聴いた時から、あるいは尾崎が初めて書いた小説が…
2008年よりWarpからのリリースを続け、本作が3枚目のアルバムとなるプロデューサー/シンガー・ソングライターのゴンジャスフィ。メキシコ系の母とエチオピア系の父のもとサンディエゴに生まれ、音楽活動と並行し…
最高。デ・ラ・ソウルのメンバー3人が揃ったアルバムとしては実に12年ぶり。というか、こんなふうに「平熱にして珠玉のデ・ラ節」を伝えてしまう彼らは、21世紀に入って初めてなのではないか。これこそがデ・ラ・…
これはいい。英国フォーク・ロックのソフィスティケイトされた小粋な良さを感じる。 L.A.サラーミはUK出身、ナイジェリア系のシンガー・ソングライター。ジェイク・バグやジェイムス・ベイを輩出した〈バーバリー…
『ウノ!』『ドス!』『トレ!』三部作から約4年ぶりのニュー・アルバム『レボリューション・レディオ』10月7日発売!に先駆けて配信中の1stシングル”バン・バン”。「この世界は集団思考を失ってしまっている、…
ギタリスト/ヴォーカリスト/ソングライターとしてバンドの快進撃を支えたトムの戦線離脱→アルカライン・トリオのマット加入という交代劇を経て、前作『ネイバーフッズ』から約5年ぶりに放たれる7thアルバム。マ…
ポール・エプワースに見初められて頭角を現したオックスフォードの4人組。そのエレクトロニックをベースとした折衷性の高いサウンドは、00年代末のUKの「ニュー・エキセントリック」勢を思わせるところがあった。…
米サン・ディエゴで18年前にスタート、ポスト・ハードコアからポスト・ロックへと脱皮し、以降もアンビエント、フォークトロニカ、ニュー・エイジ……と話法を増やしながらマイ・ペースに独自の音のランドスケープ…
近年はもっぱらレゲエ・アーティストかファンク・アーティストかという活動をしてきたスヌープ・ドッグ。どちらの場合にも極上なグルーヴを生み出してくれていたのでとても気に入っていたのだが、久々に100パーセ…
昨年の『ザ・パワーズ・ザット・ビー』を最後に解散したはずが、急遽活動再開となったデス・グリップスの新作。前作後半部の『ジェニー・デス』は、自殺へと向かわざるをえない衝動をMCライドの雄叫びとこのバンド…
武道館〜国内&アジアツアー〜自身最大規模となる幕張メッセワンマン、という怒濤の1年を経て、LiSAの中でロックを歌うことが「欲求」から「確信」に変わった――ということが、シングルCDとしては約1年ぶりのリリ…
いきものがかりは、かっこいい。「ポップス」という茨の道をひたすら凛々しい笑顔を浮かべながら歩み続けている。ポピュラリティを持った音楽であるためには多くの人に共有されやすい要素を軸に据えるのが基本とな…
ピアノの流麗な響きとともに静寂も激情も呼び起こしては、「愛」という普遍的かつ果てしないテーマに立ち向かう“Swan”。ストリングスとバンドが一体になりながら大きな弧を描き、大合唱必至の荘厳たるクライマッ…
本作は新海誠監督の同名アニメーション映画のサウンドトラックではあるが、RADWIMPSの純然たるニューアルバムとして捉えても、バンドが新たなフェイズに突入したことを鮮明に感じられる。『君の名は。』という映画…
5作目となる最新アルバム。アナログ・サウンドにこだわり、60年代のロックやソウルのムードも漂わせた前作『ラヴ・レターズ』。対して今作は、ジョセフ・マウントが自身のDJ時代を回想するオールドスクールなヒッ…
耳の早いリスナーなら、このバンドの名前を聞いているだろう。すでに本作を2016年上半期ベストに挙げているメディアもあるようだ。そして、実際このアルバムは物凄く良い。1曲目を聴いた時は、キャッチーな曲が書…
セックス・ピストルズ唯一のアルバム『勝手にしやがれ!!』は、もちろん不滅の名盤ではあるが、クリス・トーマスによってウェル・プロデュースされたサウンドは、だからこそ良かったと言える部分も大きいものの、「…
第2期ジェフ・ベック・グループは、ベックのキャリアの中で最もブラックなフィーリングに溢れ、個人的にも大好きなので、本作がクアドラフォニック(4ch)ミックスを収録したSA-CDで先にリリースされた時も迷わず…
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