最初は小さな波だ――そこに大きな石を投げ込み、さらに大きな波を生みだす。僕はエネルギーのゲームをしてるのさ……。“スペイス・オディテイ”がナンバー・ワンを獲得すれば、未来に向けた波に違う色をつけられるかもしれない
今年はデヴィッド・ボウイの出世作“スペイス・オディティ”のリリースから50年という節目の年である。
『ロッキング・オン』9月号に掲載のインタビューは、同曲の発売直後の1969年8月に行われたものだ。まだ本格ブレイクする前のこれほどまとまった発言は貴重である。
この時点で“スペイス・オディティ”はヒットの兆しは見せているものの、まだボウイは一般には無名の存在であり、のちの大飛躍を予感させるようなものは、客観的にみてまだなかったはずだ。
だがここでのボウイは自らの成功にほとんど確信を持っているように見える。
そして彼にとって重要なのはなんらかの音楽的ビジョンの達成や実現というよりコミュニケーションであり、自らの存在や哲学、思想が社会にもたらす影響や波紋といったものに関心が向いているのがわかる。
“スペイス・オディティ”のプロデュースのガス・ダッジョン、ストリングス・アレンジのポール・バックマスターはのちのエルトン・ジョンのチームだ。
だがボウイはその後この二人と組むことはなく、アルバムではトニー・ヴィスコンティをパートナーに選んだ。ここが運命の分岐点だったのかもしれない。(小野島大)
デヴィッド・ボウイのインタビューはキッスが表紙巻頭の『ロッキング・オン』9月号に掲載中です。
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