いよいよ夏も真っ盛り、サマーソニックの開催が目前に迫ってきた。今年は史上2回目の3日間開催による物理的なフル・ボリュームはもちろんのこと、20周年のアニバーサリー・イヤーに相応しく前後左右に死角なしの超強力なラインナップが私たちを待ち構えている。サマソニ20周年の看板を背負うのはこのバンドしかいない!と断言できるレッド・ホット・チリ・ペッパーズに加え、史上初の邦楽ヘッドライナーとして満を持して登場するB'z、そしてサマソニのこれからの10年、20年を予感させるザ・チェインスモーカーズと、ヘッドライナー3組がそれぞれに明確なメッセージと役割を担っているのを筆頭に、今年のラインナップには膨大なパズルのピースが全てあるべき場所にピタッと収まり、サマソニの世界観を鮮やかに打ち出していくような力強さが漲っている。
フォール・アウト・ボーイやウィーザー、ランシドといったUS勢から、The 1975にトゥー・ドア・シネマ・クラブ、キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメンらUK勢まで、サマソニの常に重要な軸を担ってきたオルタナティブ&インディ系のアクトの充実も、20年の集大成たる年ならではだし、RADWIMPSやMAN WITH A MISSION、BABYMETALら邦楽勢も含めて、全体としてロック・バンドの勢いが感じられるのが嬉しい。チェンスモをヘッドライナーに頂く東京日曜日にゼッドやディスクロージャーが集結しているように、もちろんダンス、エレクトロ・ポップ勢の層の厚さもサマソニのもうひとつの魅力だ。
また、PerfumeとBLACKPINKというJ-POPとK-POPを代表するガールズ・グループが(コーチェラに引き続き!)揃ってエントリーするのも、20年かけてロック、エレクトロ、ヒップホップ、アイドル……と次々にジャンルの壁を打ち壊し、「ポップ・ミュージックの今」を伝えてきたサマソニの真骨頂だ。
3日間開催に伴って必然的にSONICMANIAがなくなった代わりに、今年はSEKAI NO OWARIやサカナクション、MGMTが2日間にわたって揃い踏みする深夜のMIDNIGHT SONICも凄いことになっている。3日間ぶっ通し、昼夜問わずノンストップの祝祭が今年も始まろうとしている。 (粉川しの)
この記事はキッスが表紙巻頭の『ロッキング・オン』9月号に掲載中です。
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