USインディ・シーンの頂点か、 または終焉か、という人気絶頂時に小休止に入ったヴァンパイア・ウィークエンド。以後、ロスタム・バトマングリが脱退し、音楽シーンも、 カニエ・ウェストやフランク・オーシャンといったヒップホップ、R&Bアーティストが中心的な役割を担うようになっていった。ストリーミ ングが主流となり、加えて、アメリカでは世界の終焉かと思えるような時代を迎えた、そんな時に新作『ファーザー・オブ・ザ・ブライド』が完成したのだ。かなり大人になってまだ大学について語ってるなんて、ちょっと嫌な奴じゃないかな
最大の期待と不安を持って注目されたが、結局、批評家 も絶賛だし、全米チャートも1位と大快挙を成し遂げた。ロスタムの穴は数え切れないコラボレーターで埋められ、シグネチャー・サウンドは残しながらも、グレイトフル・デッド、ヴァン・モリソン、細野晴臣やジャズの影響まで感じさせるなど、 音楽的探求が果てしなく広がった。 結果、過去最高に眩くて聴きやすい、 これまでで最も暗く悲しく複雑な物語を映す、壮大な作品を完成させた。 つまり、社会が崩壊し、巨大な不安に包まれた2019年に大人として どんな問題提起ができるのかに挑み、成功したのではないか。
煌びやかなサウンドの下に潜む、そんな複雑なエズラ・クーニグの心境が、『ロッキング・オン』8月号掲載のインタビューから垣間見られるのではないかと思う。 (中村明美)
ヴァンパイア・ウィークエンドのインタビューはトム・ヨークが表紙巻頭の『ロッキング・オン』8月号に掲載中です。
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