現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』8月号でSaucy Dog初アリーナツアー・武道館公演に独占密着!なんかもっと伝えないと。もっと遠くに飛ばさないとっていう気持ちはすごい強くなりました(石原)
初のアリーナツアー・武道館公演に独占密着!
大躍進を続ける3ピースが全力で表現した新章のスタート。
終演直後メンバーインタビュー、さらに新作『サニーボトル』詳細レビューも!
インタビュー・文=徳山弘基 撮影=日吉“JP”純平、白石達也
ワンマンやフェスで何度も観てきたSaucy Dogのライブだが、明らかにバンドのスケールが変わったと確信したのは、昨年12月に行われた東京ガーデンシアター公演だった。シンプルに表現するなら「ホールクラスのバンド」としての風格をまとうようになった。約8000キャパの最上段後方にも突き刺さる石原慎也(Vo・G)の歌、曲ごとに様々な変化を見せる躍動的なバンドアンサンブル、そして膨れ上がるファンの思いを全身で受け止める3人の懐の深さなど、ひと回りもふた回りも成長したサウシーの姿を目の当たりにしたのだ。もちろんこのバンドの最大の魅力が「親しみやすさ」であることは間違いないのだが、そうした距離感の近さはそのままに、会場に集結したすべてのオーディエンスの期待、喜び、憂い、悲しみといったあらゆる感情を優しく包み込む、そんなオーラを3人が放つようになったのだ。
あのエポックメイキングな夜を体験した自分にとって、今回の「ARENA TOUR 2022 "Be yourself"」に寄せる思いは尋常じゃなかった。“シンデレラボーイ”のスマッシュヒットは今年になっても継続し、ファンベースはさらに広がりを見せている。今や全国のフェスの常連となり、どのフェスでもインパクトある動員を記録している。だからこそ、自分がこのアリーナツアーに求めていたのは、「スケール」ではなく「ステージ」の変化だった。楽曲やバンドの知名度が浸透し、シーンでもひときわ注目を集める今だからこそ、さらなる高みを目指した別次元のライブを創り上げてほしい。そんな溢れんばかりの期待に胸を膨らませながら、6月10日の日本武道館公演へ向かった。(以下、本誌記事に続く)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年8月号より抜粋)