【JAPAN最新号】LiSA、最新作『LANDER』、完成直後の初インタビュー――生き様と挑戦の最高傑作は、なぜ今生まれてきたのか?

【JAPAN最新号】LiSA、最新作『LANDER』、完成直後の初インタビュー――生き様と挑戦の最高傑作は、なぜ今生まれてきたのか?

すごくおこがましいけど……ちゃんと音楽をつくりたいと思った。
今だからこそ歌えるポップスをちゃんとつくりたかった

現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』1月号にLiSAが登場!

最新作『LANDER』、完成直後の初インタビュー
――生き様と挑戦の最高傑作は、なぜ今生まれてきたのか?

インタビュー=小栁大輔 撮影=石坂直樹


LiSAの6枚目のアルバム『LANDER』には、“炎”や“明け星”以降、シングルや配信として発表されてきた楽曲――つまり、『鬼滅の刃』との邂逅と“炎”を経て、いよいよ国民的なロックシンガーになり、現在まで進んでいく過程で生まれた楽曲が8曲と、書き下ろされた新曲6曲が収録されている。
前者の凄まじさについて、今さら僕が語るまでもないだろう。作品の世界観を描き、彩り、主人公たちの心の有り様を代弁するように、圧倒的な歌を何度も歌ってきたLiSAは現在もシーンの頂にいる。

このインタビューの肝になっているのは、6曲の新曲に刻まれている、驚くほどに個人的な、LiSA自身としての実感、その極めてパーソナルな息遣いと日々の自問自答をそのまま歌にしたような言葉たちである。“土曜日のわたしたちは”なんて、本当にLiSA自身の休日のあり方を思わせる、まさに半径5メートルのリアリティがありありと歌われた楽曲だ。
では、LiSAはなぜ今、正真正銘、LiSA自身の言葉を歌うことにしたのか、歌うことになったのか?

これはアルバムが完成した直後に取らせてもらった、文字通りの初インタビューである。LiSA自身も、自分の心のうちを探るように言葉を選び、そして、(今、僕がここで書いたような)二通りの「LiSA」は、このアルバムで、ついに完全に重なることができたと語っている。そして、それは結果として、「ポップ・ミュージック」を作るという挑戦になっていった、と振り返っている。
巨大なイメージを背負い、作品と物語に寄り添うという大きな表現も、人間としての実感と息遣いを綴る、まるで話し声のような歌も、「LiSA」の中でひとつに重なり合うことで、「ポップ」になっていった――。LiSAが今こそ手にしたこの実感にあえて言葉の輪郭を与えるのならそれは、膨大な偶像としてのLiSAが、たったひとりのLiSAを取り戻し、抱きしめてあげることができた、深くて確かな自己肯定のことなのではないか。
あの鋭く、何かと刺し違えるような歌声で戦ってきたLiSAの真横で、隣にいる友人に話しかけるように細やかな呼吸で歌うその歌声を聴きながら、本当によかったなと僕は思うのである。
この大切な実感を得たLiSAがここからいかなる歌を歌っていくのか。その未来が本当に楽しみになる、そんなインタビューになったと思う。(小栁大輔)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年1月号より抜粋)



【JAPAN最新号】LiSA、最新作『LANDER』、完成直後の初インタビュー――生き様と挑戦の最高傑作は、なぜ今生まれてきたのか?  - 『ROCKIN’ON JAPAN』2023年1月号『ROCKIN’ON JAPAN』2023年1月号
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