現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』1月号に宮本浩次が登場!ジュリーや明菜の歌謡曲の世界を今、体現してる自分に、憧れてた
カバー作品『秋の日に』への思い、そしてエレカシ日比谷野音への追想録
インタビュー=山崎洋一郎 撮影=笠井爾示(KATT)
カバー曲を中心としたスペシャルコンサート「ロマンスの夜」の開催が発表され、新たなカバー作品『秋の日に』もリリースもされた。『秋の日に』は、一昨年に大ヒットした『ROMANCE』に続くカバー作品で、『ROMANCE』同様に女性歌手による歌を取り上げ、小林武史がアレンジ、47都道府県ツアー「日本全国縦横無尽」のバンドメンバー(宮本曰く、「縦横無尽バンド」)が中心となって演奏し、宮本が全身全霊で歌った6曲を収録した作品。最初はコンサート「ロマンスの夜」のために1曲か2曲レコーディングするつもりだったのが、発展して作品としてできあがっていったという。かつての時代の躍動感を放ちつつも儚さやせつなさに満ちていた『ROMANCE』のトーンに重ねて、”飾りじゃないのよ 涙は“や”DESIRE -情熱-“のギラッとしたロック感が際立つ、新味のある作品になっている。
2022年も宮本浩次は走り続けている。47都道府県ツアー後半戦を回って代々木体育館2デイズのファイナルでツアーを締めくくったあと、9月にはエレファントカシマシとして恒例の日比谷野外大音楽堂のステージに立ち、秋になった今はカバー作品とコンサートが届けられる。途方もない力と創造性である。でもそれは、彼が強い意志と思いでもって絞り出した、血の滲むような力と創造性であるということが、このインタビューから伝わると思う。(山崎洋一郎)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年1月号より抜粋)