フリーも出演!ジョンスペ、ベックと共に暴走する映画『ベイビー・ドライバー』は8月公開

フリーも出演!ジョンスペ、ベックと共に暴走する映画『ベイビー・ドライバー』は8月公開

『スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団』の監督エドガー・ライトの新作『ベイビー・ドライバー』が今週アメリカで公開となり、批評家のレビューの平均点を出すサイトRotten Tomatoes でなんと98点(記事執筆時点)というとんでもない評価を得ている。
https://www.rottentomatoes.com/m/baby_driver/

物語はシンプルで、銀行強盗を題材にした犯罪映画。ただ、物語の主人公はその犯人達よりも、彼らを乗せて逃走するドライバー、ベイビー(アンセル・エルゴート)。しかも、この映画の何が特別かと言うと、そのベイビーが、車で暴走する時に、ヘッドフォンから流れてくる音楽に合わせて車を走らせること。音楽なしでは走れないのだ。それが最高で、音楽好きなら尚更!!さらに、カーチェイスと言えば特殊効果満載の時代において、この映画では、なんと99%が実写!!!!そのリアルさがスクリーンから伝わってくるからさらにスリリングだ。

そして、この映画の圧巻のオープニング。最初の逃走が、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンの“Bellbottoms”に合わせて行われるというかっ飛びのカッコ良さ。思わず会場から歓声、拍手、うなり声が上がる程だった。

ベイビーは、実は悲しい事情があり常にヘッドフォンをしている。逃走する時に、その音楽に合わせて車を運転するのみならず、ほとんどヘッドフォンの中、音楽とともに生きていると言える。音楽に合わせて暴走するのみならず、人との会話を録音して、それを持ち帰り、家でサンプルして曲にしたりもしていて、思い出のカセットテープが大量にある。

そもそも、監督のライトがこの映画の構想を思いついたのは、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンの“Bellbottoms”を、1994年に聴いた瞬間だったという。この曲がカー・アクション映画の始まりになるべきだと思ったのだそう。それから20年後以上に本当に実現し、映画もジョンスペのその曲で始まる。

監督は、最近、ジョン・スペンサーと主役のアンセル・エルゴートの写真をポストしていた。


実は映画を観終わった後に気付いたのだけど、ジョンスペも刑務所の看守役でカメオ出演していた。

カメオと言えば、なんとレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーが、強盗の役でも出演しているから最高!また、スカイ・フェレイラはベイビーが子供の頃に交通事故で亡くなったお母さんの役で、しかもシンガー。ツボを突かれまくりの作品と言える。

ベイビーは、デボラというウェイトレスに恋をする。実はこの映画のすべてが、彼女に「I LOVE YOU」と言いたいがためのド派手アクションだった、とも思えるようなオチも最高。また、彼女の名前がデボラということで、ベックの曲“Debra”(彼女の名前とはスペルが違うけど)が重要な役割を果たす!

日本の公開もそう遠くはない。8月19日予定。予告編はこちら。

これだと音楽の良さがあまり分からないけど、こちらに逃走シーンと音楽をどうやって合わせてのか解説した映像がある。
https://www.nytimes.com/2017/06/27/movies/baby-driver-stunts.html?_r=0

サントラのリストを見てワクワク待つのもあり!

1. Jon Spencer Blues Explosion – ‘Bellbottoms’
2. Bob & Earl – ‘Harlem Shuffle’
3. Jonathan Richman & The Modern Lovers – ‘Egyptian Reggae’
4. Googie Rene – ‘Smokey Joe’s La La’
5. The Beach Boys – ‘Let’s Go Away For Awhile’
6. Carla Thomas – ‘B-A-B-Y’
7. Kashmere Stage Band – ‘Kashmere’
8. Dave Brubeck – ‘Unsquare Dance’
9. The Damned – ‘Neat Neat Neat’
10. The Commodores – ‘Easy (Single Version)’
11. T. Rex – ‘Debora’
12. Beck – ‘Debra’
13. Incredible Bongo Band – ‘Bongolia’
14. The Detroit Emeralds – ‘Baby Let Me Take You (in My Arms)’
15. Alexis Korner – ‘Early In The Morning’
16. David McCallum – ‘The Edge’
17. Martha and the Vandellas – ‘Nowhere To Run’
18. The Button Down Brass – ‘Tequila’
19. Sam & Dave – ‘When Something Is Wrong With My Baby’
20. Brenda Holloway – ‘Every Little Bit Hurts’
21. Blur – ‘Intermission’
22. Focus – ‘Hocus Pocus (Original Single Version)’
23. Golden Earring – ‘Radar Love (1973 Single Edit)’
24. Barry White – ‘Never, Never Gone Give Ya Up’
25. Young MC – ‘Know How’
26. Queen – ‘Brighton Rock’
27. Sky Ferreira – ‘Easy’
28. Simon & Garfunkel – ‘Baby Driver’
29. Kid Koala – ‘Was He Slow (Credit Roll Version)’
30. Danger Mouse (featuring Run The Jewels and Big Boi) – ‘Chase Me’

それぞれの曲がいかに影響を与えたのか監督が語っている記事などもあるので、日本の公開がさらに近付いたらまた紹介したい!
中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする