ヴェルヴェット・アンダーグラウンドに始まり、さまざまなロック伝説の生き証人として知られるジョン・ケイルの創作力が止まらない。
昨年出した約11年ぶりのアルバム『マーシー』でローレル・ヘイローやアクトレスなど米英のエレクトロニクスアーティストやワイズ・ブラッドと共演し、まったく衰えることのないクリエイティビティを発信して驚かせたが、なんとこの6月に通算18枚目(!)となる新作『ポプティカル・イリュージョン』を発表する。
前作から一転して、今度はソロ、または2~3人でのサウンドメイクを中心として自身の内面や歩んできた道のりを振り返るようなものとなっており、ルーツであるウェールズへの思いや、激動の中で過ごしたあの時代=60年代後半のニューヨークを連想させるトラックなど、どこを切り取っても、このベテランならではの歴史が蘇りつつ、同時に現役感も際立たせるアルバムとなっている。
『ロッキング・オン』7月号ではこの特別なアルバムを正面からとらえて語っている。ぜひ読んでいただきたい!! (大鷹俊一)
ジョン・ケイルの記事が掲載されるロッキング・オン7月号