前衛的とされる複雑極まりない構造の曲よりも、たくさんの人の明るい大合唱を誘っているポピュラーミュージックの方が過激で先鋭的なのでは? そんなことを感じたことはないだろうか。「キャッチー」は「大衆に迎…
「まだまだ行くぞお前らー!」。Taka(Vo)がさいたまスーパーアリーナで放ったその言葉は、何気ないひとつの煽り文句である以上に、ものすごく重大な意味を帯びている。それは『Ambitions』というアルバムと、32…
『関ジャム』で蔦谷好位置が“Tell Me Baby”を褒め、番組でバンドが関ジャニ∞とともに同曲を演奏したことから注目度が高まったOfficial髭男dism。今度は月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』の主題歌に抜擢され、…
イーノの絶え間ないサウンド+ビジョン+テクノロジーの探険――の広大な活動領域のひとつ――を「インスタレーション」をテーマに回顧する6枚組。時間と空間のアート=体験する機会が限られているものを俯瞰する…
久しぶりにこれだけロック的にゴージャスなアルバムを聴いた気がする。研ぎ澄まされた美学が美メロをナチュラルに呼び出し、広角に解放されたイマジネイションが端正な言葉を拾い集めアークティック・モンキーズ…
THE BAWDIESが結成15周年、デビュー10周年の記念の年に初のベストをリリースした。インディーズ時代の曲から新曲“FEELIN’ FREE”まで全38曲を詰めこんだ2枚組だ。これが通常盤。また、初回限定盤には、ミュージ…
バンドの歴史を共に築いた仲間の離脱、そこから新たな創作へ向かう時の逡巡。それが痛いほど理解できるだけに、楽しみでもあり不安でもあったこの6年ぶりの新作、しかし残された3人は見事に傑作を生み出した。ザ…
デンマークのポスト・パンク〜オルタナティヴ4人組の4年ぶり4作目は、ヘヴィでタフでワイルドでブルージーでグルーミーな、やさぐれた無頼派詩人の魂を漂わす強力な1枚だ。デビュー当時は性急なハードコア色が強…
元晴(Sax)の脱退や丈青(Pf)の右手負傷などの困難を乗り越えて生まれた、前作『BLACK TRACK』以来2年ぶりとなる11thアルバム。既発シングル曲“ユメマカセ feat. Yojiro Noda”をはじめ、“comrade feat. 三浦…
アークティック・モンキーズ 『トランクイリティ・ベース・ホテル・アンド・カジノ』 5月11日発売 アークティック・モンキーズにとって最もスムーズに作ることができて、当たり前のように高クオリティの仕上がり…
自身初の日本武道館ワンマンを目前に控えたGLIM SPANKYのニューシングル表題曲は、前シーズンに続きドラマ『警視庁・捜査一課長』の主題歌としてオンエア中の雄大なバラードナンバー。音楽シーンに新たなロックの…
能年玲奈という名前で『あまちゃん』に出ていた頃、プロフィールの好きな音楽にGO!GO!7188とつしまみれを挙げていたのを見た時から、基本的にこの人の音楽のセンスは信頼しているのだが、彼女がそのセンスを形にす…
完全に無敵モードに入っているCHAIの快進撃は続く。楽曲のクオリティもライブのパフォーマンス力もどんどん進化している。CHAIなら本当にいつかグラミー賞にまで手が届くのではないかと思えるのが嬉しい。ここまで…
例えばエレキギターの演奏など、ライブの度に新たな挑戦をし、時には失敗してしまっていた姿を知っている人ならば特にわかると思うが、この人は決して器用なタイプではない。それでも果敢に挑み続けたのは、MCでも…
10年代から活動しているデュオだが、これまでひたすらエキセントリックだったそのエレクトロ・ビートにグルーヴが備わり、ある意味で楽曲がR&B化するという画期的なアルバムとなったのが、16年にリリースされた…
メジャーデビュー第一弾にあたる前作『全知全能』はリレコーディング6曲(それがまた素晴しかった!)を含む内容だったが、この2ndミニアルバムは全曲まっさらの新曲で挑んでいる。リード曲“ICHIDAIJI”は映画&T…
TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』のエンディングテーマでもあるmiwaの新曲“アップデート”。仲間と集まる場所を大切にしようというテーマを持った曲であり、そのコンセプトを強調する形で高校の吹奏楽部員約70…
配信シングルとして新たにリリースされたのは、JUN SKY WALKER(S)による名バラードのカバー。《僕の大好きな君が/決めたことだから たぶんさよならを/好きになれるかも知れない》というセンテンスを備えた、この…
西海岸パンクの重鎮ペニーワイズの通算12枚目のアルバムは、2009年に脱退したオリジナル・メンバーのジム・リンドバーグが復帰し、10年ぶりにレコーディングに参加した、これぞペニーワイズたる作品だ。タイトル…
5月に待望の初来日を果たすロイル・カーナーが昨年リリースしたデビュー作の日本盤。マーキュリー・プライズへのノミネートをはじめ、本国ではエポックメイキングな一作として認証済の本作だが、ストームジーがグ…
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