「(作品のタイアップ曲をつくるという時に)気をつけなきゃいけないのはエゴにならないこと。ミュージカルでも映画でも、個性と作品が両方きちんと共存して、初めてほんとに感動できるものになると思うんです。それが“10% roll, 10% romance”では、いいバランスでできたなあと思ってます」(鈴木貴雄/Dr・Cho)
「シングル曲って、やっぱりバンドの顔だから、歌う機会が多いんですよね。でも簡単に歌える曲じゃないから、わりと苦労はするんですよ(笑)。ただ、その緊張感とか、高揚感自体がバンドの魅力に繋がってるんじゃないかな」(斎藤宏介/Vo・G)
また、『Dr.Izzy』でロックバンドとしてのスタンスを示しながらも、それで終わりではなく、さらにリスナーがわくわくさせられるものを目指して曲作りをし、ドロップされたのが“10% roll, 10% romance”だと語る彼ら。今の状況を冷静に見据え、バンドの軸足=向かうべき方向性が特に大切だと言う。
「一番根っこにあるのは、この3人で、この先ずーっとライブ活動をやり続けられること。そして過去の曲が過去の曲にならずに、今の曲は新しいものとして、僕たちが楽しんでやれること。そういうライブのスタンスとか美学を崩さない中で、どうやって新しいものにトライしていけるかなということだと思うんです」(田淵智也/B・Cho)
バンドとしてぶれない方向性を保ちつつも、新たなトライを続け、10月からは4ヵ月の全国ツアーへと挑戦するUNISON SQUARE GARDEN。「どの会場に来た人も同じくらい楽しませるっていう気持ちで必死にやっていくだけですね」(斎藤)と言うとおり、表現者としての尽きないエネルギーで進化を続ける彼らの心境が垣間見える必読のインタビューだ。