【JAPAN最新号】桑田佳祐の声がけのもと集結した、同世代のスターたち――天才は今、何を思い、彼らとともに“時代遅れのRock‘n’Roll Band”を歌ったのか?

【JAPAN最新号】桑田佳祐の声がけのもと集結した、同世代のスターたち――天才は今、何を思い、彼らとともに“時代遅れのRock‘n’Roll Band”を歌ったのか?
現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』7月号に桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎“時代遅れのRock‘n’Roll Band”の徹底レビューを掲載!

桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎――
今咲いたこの夢のプロジェクトの全貌を解く徹底レビュー!

文=小池宏和


とんでもない楽曲がリリースされてしまった。SOMPOグループのCMのために書き下ろされた新曲“平和の街”も話題の桑田佳祐なので、当初編集部から「桑田佳祐の新曲についてのテキストを掲載したい」という打診があった時にはてっきりそちらの話かと思っていたのだが、どうやら違うらしい。5月23日に緊急配信リリースされたその楽曲のタイトルは“時代遅れのRock‘n’Roll Band”。アーティストクレジットは、桑田佳祐 feat. 佐野元春世良公則Char、野口五郎。編集部を介してのオンラインミーティングでそれが明かされた時には、脳が痺れて椅子から転げ落ちそうになった。

なぜ、こんな顔ぶれで、こんな楽曲が生まれることになったのだろうか。楽曲制作/緊急リリースの動機についてはあとで触れるとして、まずはこの顔ぶれがなぜとんでもないのか、という部分から書き進めていこう。桑田佳祐を筆頭にシンプルに50音順にクレジットされたこの5人は、それぞれが日本のロック/ポップスを支え、最前線を走り続けてきたスーパースターであるばかりではなく、全員が同世代であり日本の学校制度で言うところの同学年である。誕生日がいちばん早いのは、1955年6月生まれのCharだ。

この5人は同世代同士ではあるものの、プロデビューのタイミングやキャリアの道筋はてんでバラバラで、しかも濃密である。本稿の文字量では到底紹介しきれないが、なにしろ全員がスーパースターなのであまり紹介する必要もないかもしれない。野口五郎は桑田佳祐と誕生日が3日違いだが、1971年に15歳という若さで歌手デビュー(昨年に50周年を迎えた)。翌年末には『紅白歌合戦』に当時史上最年少で出場している。一方、佐野元春はソングライターとして楽曲提供も行っていたが、自身の名義でソロデビューを果たしたのは1980年春。時代を席巻する存在となる。10代の中盤から注目を集め、セッションミュージシャンとして活動していたCharは、1976年にソロデビュー。世良公則&ツイストは、1977年にプロデビューの登竜門であった「ポプコン」(「ヤマハポピュラーソングコンテスト」、のちの「TEENS’ MUSIC FESTIVAL」)に出場。グランプリ受賞曲“あんたのバラード”をリリース後、メンバー交代を経たこのバンド名義で活躍していった。そして、桑田佳祐擁するサザンオールスターズが“勝手にシンドバッド”でデビューを果たしたのは、1978年6月のことである。(以下、本誌記事に続く)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年7月号より抜粋)



  • 【JAPAN最新号】桑田佳祐の声がけのもと集結した、同世代のスターたち――天才は今、何を思い、彼らとともに“時代遅れのRock‘n’Roll Band”を歌ったのか? - 『ROCKIN'ON JAPAN』2022年7月号

    『ROCKIN'ON JAPAN』2022年7月号

  • 【JAPAN最新号】桑田佳祐の声がけのもと集結した、同世代のスターたち――天才は今、何を思い、彼らとともに“時代遅れのRock‘n’Roll Band”を歌ったのか? - 別冊JAPAN JAM 2022

    別冊JAPAN JAM 2022

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