現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』7月号にMAN WITH A MISSIONが登場!10年後、20年後モ聴イテホシイデスケレドモ、ヤッパリ「今聴イテホシイ」トイウ作品ニ仕上ガッテクレタ
二部作、完結! フルスケールのロックアルバム『Break and Cross the Walls Ⅱ』でオオカミが向き合った時代と人間の根幹
インタビュー=小川智宏 撮影=オノツトム
昨年11月の『Break and Cross the Walls Ⅰ』から半年。二部作の「後編」となるアルバム『Break and Cross the Walls Ⅱ』が完成した。コロナ禍で閉塞した世の中に対するメッセージとMAN WITH A MISSIONというバンドが強く抱き続けるロックへの熱く揺るぎない想いが重なり、原点回帰的なシンプルさと強い意思を感じさせる作品となった『Ⅰ』に対し、『Ⅱ』はそのマインドは引き継ぎながらも、よりスケールが大きく、アグレッシブなアルバムとなった。
この半年の間にまたしても一変してしまった世界情勢に対するアンチテーゼをファンから平和への願いを込めた「声」を集めるという形でリアルタイムで反映させた“Between fiction and friction Ⅱ”、タイアップのテーマにバンドの芯にあるアティテュードをシンクロさせた“More Than Words”や“blue soul”、新たなバージョンになってより切実な願いの歌となって生まれ変わった“小さきものたち”――すべての楽曲が、その作られた時期やその時の感情を超えて、『Break and Cross the Walls』の旗のもとに集結し、ひとつの大きなテーマを描き出す。そのテーマはMAN WITH A MISSIONが、いや、ロックバンドが今何を掲げ歌うべきかという、とてもシリアスでまっすぐな命題へとつながっている。
そう、この『Break and Cross the Walls Ⅱ』はMWAMという物語を乗り越えて、ロックそのもの、この世界そのものに対して一歩踏み込む彼らの姿を映したアルバムだ。だからこそ圧倒的にリアルで感動的。その感触と強度は、これまでのどの作品とも違う。ジャン・ケン・ジョニーはこの二部作を作り上げた今、何を思うのか。徹底的に語ってもらった。(小川智宏)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年7月号より抜粋)