今年の1月にリリースされた“Obsessed”が大きな話題となっている23歳、Ayumu Imazu。リリースされる前にTikTokで投稿したデモ音源が、リリースよりも先にバズり始めて海外から火が付くという、まさに今の時代ならではのヒット。情報からは、いかにもネットを駆使したZ世代アーティストという印象を持つかもしれないが、2020年以降に発表してきたこれまでの作品を聴くと、6歳から続けてきたダンスで肉体を通して育んできた音楽を、今の時代のポップ・ミュージックにどうアジャストさせるのか、極めて面白い挑戦をしているシンガーだということがわかる。14歳でニューヨークでのアーティスト留学を経験して、今も拠点をアメリカと日本においている。今回のインタビューもニューヨークからリモートで行ったけれど、自分の感性をナチュラルに健全に保ちながら、すべての垣根を越えて多くの人の心と体を揺らすために自分を磨き上げていく覚悟が決まっている──そんな未来のポップスターとしての素顔がまっすぐ伝わってきた。“Obsessed”は今までリリースした中でいちばん、いい意味で手を抜いたんです。いちばん何も考えずに作った曲をたくさんの人に聴いてもらえて、時間を費やせば費やすほどいい反応が来るわけでもないんだなって
インタビュー=古河晋 撮影=Max Durante
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年5月号より抜粋)
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