2024年、《才能なんてないよ》、《どうせ、この曲も売れません。》という諦観を歌い上げる“曲名はまだないです”が大きなバズを生んだ。歌っていたのはまだ高校1年のAogumoというシンガーソングライター。しかしこの曲は一過性のバズにとどまるような代物ではなかった。そのソングライティングは、10代の衝動というひと言では片付けられない深みを感じさせる。この歌声、言葉のチョイス、メロディ、それらが現在17歳(リリース時は15歳!)の少女から放たれているということに驚愕した。その音楽は瞬く間に拡散されながら、続く“#私的人生”、“#曖昧人生”にも、その諧謔性に富んだ歌詞に唸った。等身大で自然体、けれどどこか達観した落ち着きをも感じさせるワードセンス。いったいどんな人物がこんな歌を作っているのだろうと興味を惹かれていたところに、今度は“冬の魔法”という、まるで映画のワンシーンを描いたような鮮烈な恋愛ソングが届いた。ただ自身の感情を綴るのでなく、成熟した作家性を感じさせるこの楽曲こそ、Aogumoの「才」を強く感じさせるものだ。いったいAogumoとは何者なのか。メディア初インタビューでひもとく。
インタビュー=杉浦美恵
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年3月号より抜粋)
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