【JAPAN最新号】曖昧で複雑、だからこそ人生に響き続けるポップスを──そのひとつの答えとなる新曲“大人になったら”をTOMOOが語る

【JAPAN最新号】曖昧で複雑、だからこそ人生に響き続けるポップスを──そのひとつの答えとなる新曲“大人になったら”をTOMOOが語る

いろんな人の中に残る曲を1曲でも出さない限り、ただ全力が足りなかったのでは、みたいに思っちゃって。
時代の変化もあるけど、1曲は私の頑張りな気がする

TOMOOが『映画クレヨンしんちゃん』の主題歌を手がけると聞いて、いろんなドキドキが胸にやって来た。国民的作品のタイアップ!という嬉しいドキドキ。これまで以上に広い層へ、どんな曲が届けられるのか?という緊張のドキドキ。そのふたつを抱えながら聴いた“大人になったら”は、しかし、そのどちらでもないドキドキを与えてくれた。郷愁を誘うピアノのイントロ、Bメロでうねるファンキーなグルーヴ、サビのポップな開放感。TOMOOらしさはそのままに、今までになく開かれたこの曲を聴いていると、大人になるにつれて積み重なっていた知識や経験の殻が、1枚、また1枚とめくれていく。曲を聴き終えたあとには、ああ、そうだ、自分にはこんなにも大切にしていたものがあったんだな、という懐かしくてくすぐったいドキドキが残っている。この曲の持つふしぎな力はなんだろう?と思って臨んだインタビューで見えてきたのは、TOMOO自身もまた、この曲を書きながら、自分の中にいる「子どもの自分」と出会い直していたということ。国民的映画の主題歌という新しい景色へと歩みを進めながら、曲作りの起点では、幼い頃にひとりでピアノと遊んでいた自分とちゃんと手を繋ぐ。変わることを恐れず、原点は決して見失わない。そんな覚悟を携えて、TOMOOは今、まだ見ぬ誰かの記憶の奥へと音楽を届けにいく。インタビュー=畑雄介 撮影=トキ
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年9月号より抜粋)
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