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COUNTDOWN JAPAN 12/13 クイックレポート



去る12月26日にミニ・アルバム『僕らの平成ロックンロール②』をリリースしたばかりの高橋優が、5番目のアクトとしてGALAXY STAGEに登る。「こんにちわ、高橋優です! さっそく歌わせてください!」と待ち受ける大勢のオーディエンスに呼びかけて、まずは先述の新作から“ボーリング”を披露。これが、<あぁ面倒くせぇ!>とフラストレーションを炸裂させる鮮烈なナンバーで、立て続けに鳴らされた“夜明けを待っている”も、救いのない自問自答のドキュメントのような一曲。冒頭から、そんなヘヴィかつ内省的な楽曲を衝動剥き出しでかき鳴らして観る者を圧倒してみせる。実にラディカルで、挑戦的とも言える幕開けだ。無精髭を生やしたその表情も野性味と精悍さを増していて、彼が今、表現者として大きな転換期にあることがありありと伝わってくる。

一転、MCでは「今日は出演させていただき、非常に光栄に思います。みなさんと楽しい時間を過ごせるように、一曲一曲、精いっぱい歌わせてもらいます!」と丁寧に告げて、インディ時代からの楽曲“こどものうた”や、CMソングとしてもおなじみの“今、君に会いにいく”を歌い上げてオーディエンスを魅了。中でも印象的だったのは、「今まで愛とか、絆とか、そういう大きなテーマのことを照れ臭くて歌うのを渋ってたんですけど、それじゃあいけねえなって。愛っていうことをもっと真剣に考えて歌っていかなきゃなと思って作った歌です」と紹介された終盤の“I LOVE YOU”。真正面から、ストレートに愛を伝えるこの珠玉のバラードを誰もが脳裏に刻み込むように聴き入り、最後は“福笑い”の温かなヴァイブスでGALAXY STAGEの場内いっぱいに笑顔を広げてライブはフィナーレ。より貪欲で、誠実なアクトを届けた彼に万雷の拍手が贈られた。(奥村明裕)