COUNTDOWN JAPAN 12/13の2日目もあっという間に大詰めを迎え、歓喜の大歓声に包まれながらEARTH STAGEのトリに立つのはRIP SLYMEだ！ ライン入りのスーツにコートを羽織り、年の瀬だというのに初っ端から真夏の日差しと高揚感を運ぶ“HOTTER THAN JULY”をドロップしてしまう。生粋のパーティ・チームは、“Super Shooter”、そして「まだまだ止めないぜ、幕張、繋がっちゃってもいいですかー!?」とRYO-Z（MC）の煽り文句を挟んでの“JOINT”と、めくるめくマイク・リレーと倍転ビートの乱れ撃ちでフロア一面のタオル回しとコール＆レスポンスを誘う。物憂げなラップ・パートからマッシヴなエレクトロニック・ビートへの急展開にぶっ飛ばされる“SPLASH”に至っては、もはや何じゃこりゃと慄くしかない破壊力である。「幕張に集まったパーティ・ピーポーたちよ、まだ止めないから！」という煽りからなだれ込むのは、かつてリップの斬新極まりない底抜けのパーティ性を世に知らしめたメジャー・デビュー曲“STEPPER'S DELIGHT”だ。「やってくれちゃいましたねえ。この師走のクソ忙しい、クソ寒い中、『すべらない話』も観ず、この２日目によくぞいらっしゃいました！……後悔させねえよ」とニヤリ笑うRYO-Z。「外は寒いけど、中は灼熱にしたいんですがついてきてくれますか!?」と繰り出されるのは、ねっとり纏わりつく“熱帯夜”、そして盛大なシンガロングとスウェイを導き、DJ FUMIYAのキレッキレなスクラッチングも決まる“楽園ベイベー”である。いつからCOUNTDOWN JAPANは南半球で開催されるイヴェントになったんだ。「昨日のことは昨日のこと、明日のことは明日のことと区切って行きたいわけですよ。トリですから！ 全部出し切りますよ！ このあと楽屋でぶっ倒れても構わねえっちゅうくらいの。RIP SLYMEは今年それぞれソロ活動など行ってまして、今日が今年２回目のライヴなんですよ。あり余ったエネルギーを全部ぶつけていきますから！」と、とにかく前のめりなRYO－Zはここでマイクを通さずにコール＆レスポンスを敢行し、一面にファンク・サインが揺れる“FUNKASTIC”、鳩尾を直撃するようなサンバ・ブレイクスの“Watch out!”、そしてMC陣の電飾手袋が煌めいてエモーショナルに届けられる“SCAR”と、変幻自在のラップ・チューンがとめどなく繰り出されてゆく。
アンコールに応えて再登場を果たすと、来年にはアルバムをリリースしてツアーも行うといったニュースでオーディエンスを沸かせた後、「COUNTDOWN JAPANはやっぱりロックなイヴェントなんで、ロックな大先輩の曲をやらせてください！」と布袋寅泰の名曲をリメイクした“バンビーナ（BAMBINO MIX）”で最後までアップリフティングなショウを貫き通した５人。RIP SLYMEの手がつけられないくらいのパーティ性は、2012年末も健在だった。（小池宏和）
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