サウンドチェックでアコースティックギターの音が響く。じゃあ、次はしっとりタイム？ いやいや！ 目も耳も離せないまさやんのライヴが始まるんだから。小粋なピアノとビートに合わせてハンドクラップを促し、ブルースハープから始まったのは、初期曲“アレルギーの特効薬”。コール&レスポンスもたっぷり盛り込んで、観客への入口を思いっきり開いていく。続いては、今年リリースされたシングル曲“アフロディーテ”。ラテン・フレーヴァーが漂う曲調で、フロアの温度も上がってきたかな？というところで、聴き馴染みのあるイントロが……“セロリ”だ！ サビでゆらゆらと手の波が揺れる至福感ったら。誰もが知っている楽曲、そして、それを生み出したアーティストの強さを思い知らされる。その後は“パンを焼く”で、♪生麦生米生卵～と、早口言葉のコール＆レスポンス。音楽そのもので楽しませようとする姿勢が、ほんと気持ちいい。「自律神経がおかしくなるんじゃないかという寒さですけど、大丈夫ですか? こんなMCですけど、最後までお楽しみくださいね(笑)」と、あくまでMCも自然体だ。うっとりと最新シングル“星空ギター”に聴き入った後は、「キーボードの荒井伝太、ドラム江川ゲンタ、伝太にゲンタ! 以後お見知りおきを」と語呂よく(笑)、百戦錬磨のメンバーたちを紹介。さらに「お客さん!」と、もう一人のメンバーを付け加える。こういう気持ちが嬉しい。そして、この3人ならではの華麗なアンサンブルで“Fat Mama”を披露し、最後は“晴男”。「お客さんカモーン!」と叫び、♪ラーララーラとシンガロングを起こす。音楽が好きで良かった、そんな幸せを噛み締めるような時間だった。（高橋美穂）
山崎まさよし のCOUNTDOWN JAPANクイックレポートアーカイブ
